ガブリエル・シャネルが愛した “スポーツ” メゾンの精神をちりばめた珠玉のハイジュエリー
乗馬をするガブリエル・シャネルと “ボーイ” ことアーサー・カペル。1910年頃。©CHANEL – Archives privées/DR
「シャネルの歴史において、“スポーツ” は欠かすことのできない要素です」と語るのは、シャネル ジュエリー クリエイション スタジオディレクターのパトリス・ルゲロー氏。
かつて、ファッションを通じて “身体の自由” を表現し、エレガントで機能的なスタイルを生み出したガブリエル・シャネルは、自らも釣りやゴルフ、乗馬を楽しみました。
美しいラインと自由な動き。
スポーツはシャネルの永遠のテーマ
ゴルフも嗜んだ。1917年頃。©Photo by Apic/Getty Images
スポーツを愛し、バレエの衣装や水着のデザインを手がけ、1921年にはオートクチュールのメゾンに「スポーツ」のアトリエを構えたほど。
「オート ジュワイアリー スポール」では、そうしたメゾンに受け継がれるスポーツへの賛美、そしてシャネルらしいスタイルが巧みに表現されています。
なめらかで洗練されたライン、動きのある仕かけ、そしてスポーツとシャネルを結ぶシンボリックなモチーフたち。メゾンの美学がぎゅっと詰め込まれた華麗な80ものピースが揃います。
「クチュールとスポーツ」と書かれたビジネスカード。1920年頃。Patrimoine de CHANEL, Paris ©CHANEL
シャネルならではのアイコンをスポーティに表現
[宝石、意匠、エレガンス。すべてを極めたかつてないコレクション]数字の5の形をしたカラビナモチーフのネックレス。一部のパーツをピアスに取りつけられるなど、幾通りもの装い方が可能。
ガブリエル・シャネルの星座でありエンブレムとしたライオンがモチーフのブローチ。
例えばガブリエル・シャネルのルーツを伝えるのは、リズムやスピードを連想させるシェブロン柄、勝利のシンボルである星、彼女の愛した数字の5、彼女の星座である獅子座を示すライオンの紋章、メッシュのように表現されたキルティングモチーフなど。
裏から見て初めて気づくCHANELの文字。持ち主だけに許された、密かな楽しみ。
さらにハイジュエリーとしては初めて、「CHANEL」の文字が意匠として使われていて、オープンワークで実に軽やかにデザインされています。随所でリピートされるアイレット(鳩目)やカラビナ、特別に開発したチューブ状のチェーンはスポーティテイストを強調し、一層の遊び心とオリジナリティを加えています。
そんなデザインの主役は、シャネル史上最も美しいジェムストーンの数々。ストーンハンターをして「一生に一度出会えるかどうか」と言わしめるほどのクオリティを誇るカシミール産サファイアをはじめ、色とりどりの力強い宝石が揃います。
そこに、カーボンやセラミック、アルミニウム、ラッカーなどの “新しい素材” がモダンなリズムをもたらします。大胆にしてエレガント、そして自由な気分に満ちた、唯一無二のジュエリーたち。メゾンのサヴォアフェールが存分に発揮された、躍動感溢れるコレクションがここに生まれました。
(次回へ続く。
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