〔特集〕最高の宿、感動のホテル 世界からも高評価を受けている、日本の宿とホテル。そこには、日本が誇る“おもてなし”の文化が息づいています。自然の中のリトリート、五感を刺激するアートなホテルや心と体を癒やすウェルネスのホテル、土地の恵みをいただく美食の宿など、家庭画報が取材し厳選した宿とホテルを、最新情報とともにご紹介します。
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シモセ アート ガーデン ヴィラ ── 広島・大竹
坂 茂の建築作品に泊まる絶景アート・オーベルジュ
【森のヴィラ】窓を開け放つと圧倒的な心地よさ。1997年に軽井沢に建てられ、テレビCMにも登場した別荘「壁のない家」。
瀬戸内海に面した海辺の広大な敷地に、2023年春に開業した「SIMOSE」。美術館、ホテル、レストラン、庭園からなるアート複合施設です。
「シモセアート ガーデン ヴィラ」をはじめとする建物は、建築家・坂 茂(ばん しげる)氏による設計。坂氏が手がける建築は、自然と融合するサステナブルなデザインで、世界的にも高い評価を得ています。
【森のヴィラ】坂氏の建築を象徴する再生紙の「紙管」を用いた「紙の家」。110本の紙管がS字状に配された空間構成がユニーク。
【森のヴィラ】3階に瀬戸内海を一望する檜風呂とデイベッドを備える「十字壁の家」。この1棟のみ新しく設計された。
10棟のヴィラのうち、5棟は緑の中に点在する「森のヴィラ」。そのうち4棟は、坂氏が90年代に手がけた代表的な別荘を宿泊用のヴィラとして再現したもの。
ほかの5棟はこのホテルのために設計された「水辺のヴィラ」。家具も坂氏によるデザインで、開放感たっぷりの客室からは、宮島が浮かぶ瀬戸内海の眺望を存分に楽しめます。
【水辺のヴィラ】瀬戸内海から吹く風を感じられる5棟は、「キールステックの家」と名づけられ、少しずつ内装が異なる。
【水辺のヴィラ】軽量で特徴的な断面を持つ木造の建築構造材「キールステック材」を屋根や壁に採用。障子越しに有機的で美しいシルエットを作り上げる。
【水辺のヴィラ】琉球畳敷きで檜のバスタブを備えた「キールステックの家E」。目の前に海と宮島のパノラマが広がる。
自然光が差し込むフルオープンキッチンのレストランでいただく、動物性脂肪を控えた軽やかなおいしさのフランス料理も好評です。
レストランでは、2024年11月末まで下瀬美術館で開催されるエミール・ガレ展に合わせてガレの作品からインスピレーションを得たコースを提供。右・「帆立貝とうにのゼリー寄せ海藻と菊花風味」左・「季節の魚料理 地はまぐりと麦のリゾット添え」。この日の魚はきじはた。
宿泊客は、エミール・ガレのガラス器や近代絵画を収集展示する下瀬美術館を無料で鑑賞できるのもメリット。8つの可動展示室が夜間にライトアップされる様子も見ものです。
建築、アート、そして食でも、感性を心地よくリフレッシュしてくれる時間と空間が待ち受けています。
シモセ アート ガーデン ヴィラ住所:広島県大竹市晴海2-10-50
TEL:0120-907-090
料金:1室2名利用オールインクルーシブプランで1泊2食付き1名7万3000円~ ご紹介した「水辺のヴィラ」は同7万3000円~ 「壁のない家」は同14万円~(すべてサービス料込み)。
IN15時/OUT11時
(次回へ続く。
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※本特集内に記載している料金は原則として1室2名利用時の、1泊朝食付き、または2食付き1名の最低料金です。時期や部屋により宿泊料金は変わります。別途サービス料、入湯税、宿泊税などがかかる場合があります。INはチェックイン時間、OUTはチェックアウト時間を表しています。時期により料理内容が変更になる場合があります。