〔特集〕最高の宿、感動のホテル 世界からも高評価を受けている、日本の宿とホテル。そこには、日本が誇る“おもてなし”の文化が息づいています。自然の中のリトリート、五感を刺激するアートなホテルや心と体を癒やすウェルネスのホテル、土地の恵みをいただく美食の宿など、家庭画報が取材し厳選した宿とホテルを、最新情報とともにご紹介します。
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憧れの建築作品やアートに浸る
建築家・彫刻家が手がけた宿
建築やアートが好きならぜひ一度は訪れたい、世界的な巨匠たちが設計・デザインした宿3軒をご紹介します。
大自然の中に建つ、藤森照信の建築に泊まる愉しみ
小泊Fuji(長野・諏訪)
フジザクラが植えられたユニークな屋根。
建築史家で建築家の藤森氏が日本で初めて手がけた宿泊施設が開業。氏の建築に魅せられたオーナーが2010年に直談判し、時を経て2023年夏に完成しました。
焼杉でできた外壁と対照的な漆喰の白壁。冬は暖炉を楽しめる。
手仕事の温もりを随所に感じる平屋造りの宿は、南アルプスや田園など長野県の自然豊かな風景と見事に調和しています。
銅板でできた屋根の上に植えられているのは、近くの樹齢300年もの枝垂れ桜にちなんだ桜の木。春には花を咲かせ、四季に合わせて表情を変えるのもこの宿の魅力です。
小泊Fuji住所:長野県諏訪郡富士見町(プライベート施設につき詳細は非公開)
URL:
https://kodomari-fuji.jp料金:1棟基本料金6万6000円+1泊朝食(セルフサービス)付き大人1名8800円~
全1棟
IN15時/OUT10時
内田デザイン研究所が日本初のデザインホテルを再構築
ホテル イル・パラッツォ(福岡・春吉)
往時とほぼ変わらない色合いとデザイン。青く光る通路から地下のエントランスへ。写真/淺川 敏
1989年に世界的建築家のアルド・ロッシや内田 繁らがデザインを手がけ、大きな話題を呼んだホテルが、創業当初のコンセプトに基づき2023年グランドオープン。
地下ラウンジ。手前には内田氏が晩年に手がけた作品が配される。写真/淺川 敏
ディスコだった地下の空間をラウンジにするなど、「原点回帰」をテーマに当時の面影を残しつつ生まれ変わりました。
“タイムレス”を追求した外観や客室の家具などにも、偉大な建築家の遺志が受け継がれています。
ホテル イル・パラッツォ住所:福岡市中央区春吉3-13-1
TEL:0570-009-915
料金:1室2名利用で1泊2食付き1名1万9000円~(サービス料込み)
全77室 IN16時/OUT12時
メキシコ在住の彫刻家K・オーウェンスが作った1日1組の宿
アトリエ オーハウス(愛媛・宇和町)
庭に並ぶオーウェンスの石の彫刻作品。石壁の石積みも白壁も彼が仕上げた。
オランダ人アーティストのケース・オーウェンスが25年間創作活動に励んだアトリエを改装した一棟貸しの宿。
心地よい安心感のある邸宅のような庭や客室には、随所に彼のアート作品が飾られ、まるで美術館。
専属シェフが作る、地元食材を使った料理も格別です。宿そのものがアート作品ともいえる美しい空間で、贅沢なプライベートステイを。
アトリエ オーハウス住所:愛媛県西予市宇和町伊延東1040
TEL:089(907)1655
料金:1棟2名利用で1泊2食付き2名33万3500円~(サービス料込み)
全1棟 IN15時/OUT12時
(次回へ続く。
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※本特集内に記載している料金は原則として1室2名利用時の、1泊朝食付き、または2食付き1名の最低料金です。時期や部屋により宿泊料金は変わります。別途サービス料、入湯税、宿泊税などがかかる場合があります。INはチェックイン時間、OUTはチェックアウト時間を表しています。時期により料理内容が変更になる場合があります。