〔特集〕美味しい! 家庭画報 秋のレシピブック 創刊より『家庭画報』では、四季折々の恵みや土地の食文化への敬意、大切な方と食卓を囲む豊かな時間を想い、料理レシピを発信してきました。秋の恵みを満喫する、もう一度作りたい名品レシピをお届けします。
前回の記事はこちら>>・特集「秋のレシピブック」の記事一覧はこちらから>>
滋味に富んだ野菜料理が評判のイタリアンレストランのシェフ、佐藤夢之介さんにお酒が進む秋を味わう17品を教わりました。
〔里いも〕
秋の季語の“いも”とは、里いものこと。旬は10月頃からで、古くから収穫の喜びを象徴する食材として親しまれてきました。肌寒い季節は、その粘りのある食感と滋味をよりおいしく感じます。
里いものから揚げ
コリアンダーの香り漂うタイ風味のから揚げです。里いもの個性である土の香りを生かすため、あえてあく抜きせず調理します。
材料(1、2人分)と作り方(1)里いも3~4個は皮をむいて柔らかくなるまで塩ゆでする。ざるに上げて水分をよくきったら食べやすい大きさに切る。
(2)ボウルに醬油大さじ1、メープルシロップ大さじ1弱、酒または白ワイン大さじ1、すりおろしたにんにく1かけ分、あればすりおろしたエシャロット1/2個分、コリアンダーパウダー(カレー粉でも可)少々を入れて混ぜる。(1)の里いもを加えてあえ、2~3時間おく。
(3)(2)に米粉(片栗粉、薄力粉でも可)をつけてきつね色になるまで揚げ、くし形切りのライムかレモンを添えていただく。
いも餅
日本各地にある郷土料理“いも餅”をアレンジした、マッシュした里いものねっとり感を味わう一品。冷凍里いもでも作れます。
材料(1、2人分)と作り方(1)里いも4個は皮をむいて柔らかくなるまで塩ゆでする。ざるに上げて水分をよくきったらボウルに移してマッシュする。米粉(片栗粉、薄力粉でも可)40gを少しずつ加え、練り混ぜる。一口大に成形する。
(2)オリーブ油適量をひいて温めたフライパンに(1)を入れ、表面がこんがりとするまで両面を焼く。器に盛りつける。
(3)テフロン加工のフライパンでフォンティーナチーズ(またはとろけるチーズ)を溶かし、(2)にかけて、粗びきの黒こしょうをふってクレソンを添える。
〔かぼちゃ〕
夏に収穫されるかぼちゃは、秋までしばらくねかせて追熟させることで、糖度と栄養価が増しておいしくなります。明るい色にも元気がもらえる、ほくほく甘い癒やし系野菜です。
バターナッツかぼちゃのペンネグラタン
バターナッツかぼちゃの実にゴルゴンゾーラを加えたソースを、ペンネにからめて焼いたグラタン。ユニークな形の外皮を器として使います。
材料(1、2人分)と作り方(1)かぼちゃ(バターナッツ)は縦半分に切って、火が通りやすくなるよう、中身に切り込みを入れ、180度のオーブンで20〜30分間ローストする。スプーンですくえるくらい柔らかくなったら、中身を取り出して鍋に入れ、弱火にかける。
(2)(1)にだし70mlを加えてのばし、ペースト状にする。塩で味をととのえて、豆乳大さじ2、ゴルゴンゾーラチーズ50gを加えて混ぜ合わせる。
(3)ペンネ60gは、1パーセント濃度の塩水で袋の表示時間どおりにゆでて、水気をきる。
(4)(2)に(3)を入れてからめ、バターナッツのくりぬいたところに詰める。とろけるチーズ(あればグリュイエールチーズ)適量をふりかけて、210度のオーブン、またはオーブントースターで焼き色がつくまで焼く。
かぼちゃのスコップコロッケ
マッシュしたかぼちゃにパン粉とパルミジャーノレッジャーノをたっぷりかけてオーブンで焼いた“揚げない”コロッケです。
材料(1、2人分)と作り方(1)かぼちゃ1/4個は皮つきのままアルミホイルに包み、180度のオーブンで約40分間柔らかくなるまでローストする。
(2)(1)の皮を取り除き、ボウルに入れてマッシュする。シナモンをひとふりし、オリーブ油少々を回しかける。
(3)(2)を耐熱皿に敷き込み、パン粉とすりおろしたパルミジャーノ レッジャーノをふり、オリーブ油をひと回しして、200度のオーブンに入れ、表面に焼き色がつくまで10〜15分焼く。
(次回へ続く。
この特集の記事一覧はこちらから>>)
『家庭画報』料理班公式インスタグラム「美味しい!家庭画報」家庭画報おなじみの人気料理家のおもてなしレシピや注目のレストラン、手土産、お取り寄せなど、本誌料理班チームが日々出会う「美味しい!」情報をほぼ毎日発信中。ぜひフォローしてご覧ください。
@bimi_kateigaho