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医学で証明された「湯船に浸かる」健康効果。正しい入り方で、鬱や要介護リスクを軽減

2024.11.05

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もやもや、疲労、不眠。心と体の不調をリセット 効果は温泉以上「自宅入浴」を極める 第1回 元気が出ない、よく眠れない──。今、“疲れ”という名の不調を感じているなら、毎日の入浴法を見直すタイミングです。日本人にとって、当たり前のように身近にあるお風呂ですが少しのこつさえ心得れば、心身の健康状態、そして未来の健康寿命まで、私たちが思うよりはるかによい影響をもたらしてくれます。お風呂の専門家が伝授する「医学的に正しい入浴法」で健康と幸せを手に入れましょう。

“頑張らない入浴”が健康を増進。「40度で10分、全身浴」が正解です

「自宅入浴」を極める

要介護リスクが減り、幸福度が上がる効果も

「毎日の入浴こそ、家庭画報世代が実践できる最も優れた健康法」と断言するのは、25年以上、お風呂や温泉について医学的研究を重ねてきた早坂信哉先生。

あまりに身近な生活習慣のため、長年健康効果が知られていなかった入浴。早坂先生の研究チームによる調査では、毎日湯船に浸かることの効果として、「睡眠の質が向上する」「幸福度が上がる」、それにより「3年後、要介護状態になるリスクが29パーセント減少する」といったことが明らかになっています。

東京都市大学教授
医学博士・温泉療法専門医
早坂信哉(はやさか しんや)先生

早坂信哉先生

地域医療の経験から入浴の重要性に着眼し、25年にわたり4万人の入浴実態を調査した、お風呂や温泉研究の第一人者。『最高の入浴法』ほか著書多数。


医学のエビデンスに基づく「入浴」がもたらす健康効果

鬱のリスクを軽減
週7回お風呂に入っている人は、週0~6回入っている人と比べて、6年後の鬱発症のリスクが24パーセント低い。


幸福度が高くなる
毎日お風呂に入っている人は、毎日入っていない人と比べて、幸せを感じている人が10パーセント多い。

健康寿命を延ばす
毎日お風呂に入っている人は、週0~2回しか入っていない人と比べて、要介護認定を受けるリスクが約3割減る。

免疫機能が上がる?
入浴の温熱作用によって、免疫細胞の活性化や体をストレスから守るたんぱく質HSP(ヒートショックプロテイン)が産生されることがわかっており、免疫機能アップに期待が寄せられる。

成人病を予防する
ほとんど毎日お風呂に入っている人は、週0~2回の人と比べて、心筋梗塞や心臓突然死を起こすリスクが35パーセント低い。脳卒中を発症するリスクは26パーセント低く、なかでも脳出血は46パーセント低い。

撮影/村山千太(静物) イラスト/齊藤木綿子 取材・文/遠藤理香

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