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意識的に取り入れたい「正しい入浴法」この入り方で、効果は温泉以上に!

2024.11.06

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もやもや、疲労、不眠。心と体の不調をリセット 効果は温泉以上──「自宅入浴」を極める 第2回 今、“疲れ”という名の不調を感じているなら、毎日の入浴法を見直すタイミングです。お風呂の専門家が伝授する「医学的に正しい入浴法」で健康と幸せを手に入れましょう。前回の記事はこちら>>

この入り方で、効果は温泉以上に「早坂式入浴法」実践編

さまざまなリラックス法で温泉のように心地よく

毎日湯船に浸かるだけで健康効果があることは実証済みですが、「不調を抱えている方は、より積極的に自宅入浴を極めてほしい」と早坂先生。そこで参考になるのが温泉の効用です。温泉は成分の効能だけでなく、転地療養によって脳が深くリラックスすることが医学的にも意味を持つのだそう。

「日常の入浴でも、休息やリラックスにつながる工夫を意識的に取り入れることで入浴の効果が長く継続します。気持ちも上がる入浴剤はぜひ活用したいもの。深呼吸や入浴後の休息、自律神経を刺激する温冷交代浴なども、心身を癒やし、疲労回復につながります」。

【毎日】疲れを取りリラックスへ導く基本の入浴

【適切な温度は40度】


短時間でも0.5~1度体温が上昇し、血行がよくなる温度が40度です。心臓への負担、のぼせなどの不調を起こしにくく、幅広い年齢層、体力の方にとって、リスクの低い温度です。41度以上になると交感神経のスイッチが入ってしまい、また肌が乾燥しやすい家庭画報世代の場合、皮脂が奪われ肌にかゆみを感じることも。逆に38度以下では体温の上昇が見られず、温熱効果が十分に得られません。40度は人によってはぬるく感じるかもしれませんが、ゆっくりとお湯に浸かってリラックスすることで、副交感神経が優位になり、緊張がほぐれ、深い睡眠へと導かれます。

【浸かる時間は10~15分】

入浴において「長く浸からなければ」という気負いは必要ありません。40度なら10分、長くても15分を限度にしましょう。鼻先や額がじわっと汗ばんできたら、十分に温まった証拠で、それ以上の長湯は、入浴熱中症というのぼせにつながるので注意が必要です。途中で体を洗ったり洗髪をしても、トータル10分湯に浸かれば問題ありません。

浸かる時間は10~15分

深い呼吸でマインド“フロ”ネス
浴室は、日常から解放されて一人になれる空間。10分間の入浴タイムは「マインドフルネス」ならぬ「マインド“フロ”ネス」の時間に。深い呼吸で、お湯の感触や入浴剤の香りに集中し、心まで解きほぐしましょう。

【全身浴で肩まで浸かる】

一時ブームになった半身浴ではなく、全身浴がおすすめなのは、何より体が温まりやすいから。水圧によるむくみ解消効果や、浮力によるリラックス効果も、全身浴のほうが得やすいので肩までしっかり浸かりましょう。注意点は、いきなり浴槽に浸かるのではなく、必ずかけ湯で体を慣らすこと。息苦しく感じる方、心臓などに疾患のある方は無理のない範囲で。

全身浴で肩まで浸かる

【入浴剤を活用する】

「入浴剤は積極的に活用しましょう」と早坂先生。何も入れない場合より早く温まり、好みの香りを吸い込むことで、リラックスにもつながります。入浴剤には幾つか種類がありますが、おすすめは、泡が出る「炭酸系」、温泉ミネラルが主成分の「無機塩類系」、更年期以降の世代には「生薬系」もよいでしょう。入浴剤を選ぶときは、医薬部外品や浴用化粧料という表示があるものが望ましく、効果が期待できます。精油などを活用したいときは、入浴剤としてではなく、洗面器の湯に垂らして香りを楽しむだけにしてください。

【入浴後に休息する】

最も大切にしてほしいのが入浴後の休息です。つい入浴後にやり残した家事をしがちですが、週に2、3回は、意識して休息日を設けましょう。髪を乾かし、肌やボディの保湿をしたら、暗めの部屋でスマートフォンを手放し30分休息を。体が冷えないよう、布団をかけて横になれればベストです。入浴の1~2時間後が最も眠りにつきやすいといわれていますが、休息時間の確保のためなら、入浴を夕方にしても構いません。

【ヒートショックを防ぐ】

急な温度差により血圧が急上昇することで引き起こされるヒートショック。冬は、暖かな部屋と寒い脱衣所や浴室の温度差でリスクが高まります。入浴前にコップ1杯の水を飲む、脱衣所や浴室を暖めておく、かけ湯をして浴槽に入る、など対策を。42度を超える高温の入浴も避けるようにしましょう。

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入浴中に亡くなる方は年間約2万人。浴室対応のウェアラブルリングと見守りモニターがセットになった事故防止機器。緊急時は家族のスマートフォンに通知が届きます。HCU20万円(参考価格)/シンセイコーポレーション(11月発売予定)

撮影/村山千太(静物) イラスト/齊藤木綿子 取材・文/遠藤理香

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