連載「郷土玩具の心意気」
11月 土佐面(とさめん)〈高知県・安芸〉
選・文=中村浩訳(日本郷土玩具の会会長)古くから高知では、地元で漉(す)かれた「土佐和紙」を用いた張子が作られ、その中には「土佐面」と呼ばれるお面もありました。
かつて小正月に子どもたちが「カイツリ、カイツリ」と叫びながら近所を回り、餅やお菓子をもらいに行くという習わしがあり、このとき子どもたちは「土佐面」をかぶっていたのです。
お面をした子どもたちが家いえに幸せを運んできてくれると言われていました。
その後この習わしと共に廃絶してしまっていた土佐面が、今年ついに復刻しました。高知の文化を今に伝えます。
上から「狐」「土佐闘犬」「烏天狗」各縦23センチ(山﨑修平作)/とさ民芸店 ちゃまみギャラリー 高知市南はりまや町1-15-7 TEL:088(882)0171 (営)11時~17時(日曜のみ)別日予約可
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