華やぎと自由な感性を放つ「マリナ リナルディ」──その創設は1980年。イタリアはレッジョエミリアで産声を上げました。ブランド発祥の地で一年に1度開かれる、エクスクルーシブな社交の場を訪ねるとともに、ひときわグラマラスに進化したコレクションをお目にかけます。
ミラノから車で南へ向かうこと約1時間、マックスマーラ グループ発祥の地で、「マリナ リナルディ」のルーツが宿るレッジョエミリア。この地が花と緑に包まれ、一年で最も美しさを増す初夏、世界中から顧客を招き、ブランドの美意識をリアルに体現するイベントが開催されました。
ランウェイとなったのは、16世紀にその歴史の端を発する「サン・ピエトロ回廊」です。女性美の多様性に寄り添うブランドらしい、優美さとダイナミックな躍動美が融合したスタイルが、次々に乳白色の回廊を彩ります。
続くガラディナーは、町の遺産とも呼べる「ロモロ・ヴァリ市立劇場」にて。“主役はお客様”という想いから、舞台の上にテーブルをしつらえるという演出に、ドレス姿の女性たちの表情が一瞬にして高揚感に包まれました。こうしてゲストとともに重ねる濃密な時間は、「マリナ リナルディ」の誇りであり、次なるステージの序章となるのです。
ゴージャスな個性を描くとともに、あらゆる体形の女性の美しさを引き出したい──その願いを携え、1980年にマックスマーラ グループから誕生した「マリナ リナルディ」。
ブランドの真髄は、「40年以上にわたりサイズ研究を重ねた、テキスタイルとパターンの独自性にあります。単純なグレーディングに終わらず、プリントや刺繡の柄ゆきに至るまで細かく考慮し、最も美しく見えるバランスの微調整を行います」と語るのは、CEOのシーラ・デ・ピエートリさん。卓越したテーラリングに加え、ステッチや裏地などディテールへの妥協なきこだわりも、極上の着心地の理由といいます。“ありのままの私”を輝かせてくれるブランドとともに、ひとつ上のお洒落を歩んではいかがでしょう。
大輪の花を精緻なグリッター糸の刺繡でちりばめた、大人のロマンティシズムを感じさせるセットアップ(トップス&スカート)。漣のように煌めくジャカード織のジャケットで、今様のゴールドのレイヤードを叶えてください。
前後の身頃に細やかなプリーツ仕立てのヨークをあしらった、スレンダーなシルエットのペンシルドレス。ふとした動きでプリーツがゆらめき、そこはかとないエレガンスが立ち込めます。ビジューで縁取ったクルーネックが醸し出す気品が、集いの場で洗練されたこなれ感を演出。
変化に富んだネイビーが生む華やぎの存在感
上品なラメをまとったツイードジャケットは、絞り込んだウエストラインがセンシュアルな印象。デコルテを美しく見せる襟のカーブや、腰高の視覚的効果をもたらすフラップなど随所に構築的な技が光ります。躍動的なヘムラインを描くワンピースは、その揺らめきが周囲の視線を集めて。
冬の気配とともに真っ先に手にしたいコート。計算されたシルエットと溶け合う、イタリア生まれのグラマラスな感性を堪能してください。
ストールで遊べるミニマルコートの変化形
削ぎ落とされたフォルムのショールカラーにインパクトをもたらすのは、着脱できるストール。太めのトランペットスリーブや大きめのパッチポケットが程よくこなれたカジュアル感を演出。上品なキャメルの着こなしに、ぐっとモードな風を運びます。パンツやバッグを黒で引き締めたクラシックな配色も今年の気分です。
瑞花のごとくビジューが舞うフォトジェニックな美しさ
端正なヘリンボーン地にマスキュリンな感性が息づくテーラードコート。大粒のラインストーンを散らした意外性に、イタリアンブランドらしさが宿ります。ニットにあしらわれたビジューや、メタリックカラーのキューブバッグとともに、煌めきのレイヤーを装って。一枚仕立ての流麗なフォルムにゆったりと包まれる、この一着との出合いから今冬のお洒落を始めてください。
●お問い合わせ
マックスマーラ ジャパン
フリーダイヤル 0120‐030‐535
URL:https://jp.marinarinaldi.com/
撮影/長山一樹〈S-14〉 本誌・大見謝星斗 スタイリング/おおさわ千春 ヘア/KOTARO メイク/ANNA モデル/黒田エイミ 取材・文/樺澤貴子