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きものダイアリー

黒留袖、色留袖にある 比翼(ひよく)とは何のこと?【きもののナゼ?に答えます】

2024.10.24

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きもののナゼ?に答えます 第3回 きものの決まり事や小物については、知っているようで意外と漠然としていたり、何がよいのか迷うことも出てきます。皆さんのいまさら聞けない悩みや疑問に、各分野でご活躍の専門家がわかりやすくお答えします。前回の記事はこちら⇒

Q.黒留袖、色留袖にある 比翼(ひよく)とは何のこと?

A.比翼仕立ての長着(ながぎ)のことで、きものを重ねて着た昔の下着にあたる部分のこと。

解説/阿部栄子さん(大妻女子大学被服学科教授)

かつて礼装は白の下着の上に、表着(うわぎ)を重ねて、二枚襲(にまいがさね)で着ました。今では重ねて着ることはないので、留袖は比翼をきものに付けて仕立てます。

同じ形のきものが二枚重なっている状態が、比翼(二羽の鳥が互いに翼を並べている意)のように見えることから、この名があります。



本比翼(ほんひよく)と付け比翼(つけひよく)があり、いずれも着用した際には、同様に二枚襲のように見えます。

本比翼は下着にあたる部分で、まさに白地のきものをもう一枚重ねた状態できものに縫い付けて仕立てます。ですから胴裏(どううら)ももう一枚付いています。本比翼仕立てした黒留袖を裏返しにした状態。白地の布できものと 同じ形に仕立てられていますが、完全に外すことはできません。

本比翼仕立てした黒留袖を裏返しにした状態。白地の布できものと 同じ形に仕立てられていますが、完全に外すことはできません。

きもの側にも胴裏がしっかり縫い 付けてあることがわかります。

本比翼仕立てした黒留袖。きもの側にも胴裏がしっかり縫い付けてあることがわかります。

近年、軽く着やすくするための工夫として、さらに簡略化し、付け比翼も生まれました。白地の付け比翼を見える部分の衿、袖口、褄下、裾まわりだけを表着の裏に縫い付けます。二枚襲に見えるこの比翼仕立てが一般的になってきました。



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この記事の掲載号

『きものSalon』

家庭画報

撮影/本誌・伏見早織 構成・取材・文/両角明美

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