新世代の鍼灸師に訊く 第12回(2)鍼灸院は「未病を予防する」ことから「病気を改善する」ことまで守備範囲が広く、身近な健康アドバイザーとしてもっと活用したい医療施設の一つです。
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スキマ時間でやってみよう!簡単セルフケア
野口直子先生(くぬぎ鍼灸)
くぬぎ鍼灸 院長 野口直子(のぐち・なおこ)先生 1975年、愛知県生まれ。お茶の水女子大学在学中に「毫針電極の電気化学特性」というテーマで卒業研究に取り組んだことが鍼灸との出合い。ランドスケープデザインの会社を経て、東京衛生学園専門学校に入学。大学病院など複数の医療機関に勤務した後、2011年に開業。19年より横浜市立大学附属市民総合医療センターペインクリニック内科非常勤鍼灸師。
体をしっかり温めることで「食べる」「寝る」「出す」をサポート
「健康の基本である“食べる・寝る・出す”へのサポートは、がん経験者に限らず、誰にでも必要なケアです。寒い時期に手軽なセルフケアとしておすすめしたいのがカイロ灸です。症状に合わせて背中の各部位を温めてみましょう」と野口先生。症状緩和に加え、自律神経も整えられます。また、このケアは医療が逼迫する災害時にも役立ちます。
災害時のセルフケアにも役立つ【カイロ灸】
つらい症状に効果があるとされる部位に使い捨てカイロを服の上から貼る。低温やけどを起こさないように熱すぎるときはカイロを剝がす。複数回行っても症状が緩和しない場合には医療機関を受診する。
風邪のひき始めに 風邪のひき始めは首を前に曲げたときに隆起する「頸椎(7番)」の部分を温める。
咳が出る・止まらない 咳が出たり、止まらないときは首のすぐ下にある「胸椎(2番・3番)」の部分を温める。ぜんそくにもよい。
不安で眠れない 不安で眠れなかったり落ち着かなかったりするときは「肩甲骨の間」を温める。
胃が痛い ストレスなどで胃がキリキリ痛むときは「みぞおちの裏にあたる背中」の部分を温める。
腹痛・下痢・便秘 腹痛や下痢、便秘などおなかの調子が悪いときは「おへその裏にあたる背中」の部分を温める。
生理痛 生理痛のときは「仙骨」の部分を温める。
診療案内
神奈川県鎌倉市大町1-11-6 プレシャスフラット102
TEL:0467(80)2975 完全予約制
診療時間/9時~17時
休診日/不定休(HPで確認)
診療費/初診料2200円、Simple(基本)7700円、Regular(基本+頭のケアor足裏ケア)9900円、Total(基本+頭のケア+足裏ケア)1万3200円 ほか
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