〔特集〕心華やぐ「集い」の時間 この一年の出来事を振り返り、無事に過ごせたことを共に感謝する── 親密な人たちとの年末のひとときを忘れ得ぬものにするためには、集いの場の選び方も大切です。華やかなツリーやリースが飾られた自宅で、祝祭気分に満ち溢れるラグジュアリーホテルやレストランで、特別な時間を過ごすためのアイディア、情報をお届けします。
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美食と優雅な空間が待つ話題のレストランへ
家族や友人と集まる機会の増える年末。とっておきの美味が楽しめることはもちろん、アラカルトで各々好きなメニューを選べたり、キッチンを囲むゆったりとしたカウンターがあったりと、多彩な美食体験ができる旬のレストランをご紹介します。全店個室も揃っています。
アポテオーズ【東京・虎ノ門】
日本の森の風景に心を寄せ、料理のモチーフを見出す
岩手の「石黒農場」のほろほろ鳥、サヴォイキャベツ、セップ茸をパイで包んだ冬の料理。炭火で焼いた舞茸、ソース・ヴァンジョーヌ、ほろほろ鳥のジュを添えて。
2023年11月のオープン以来、食材のピュアな味わいを繊細に表現したイノベーティブ・キュイジーヌが評判です。
一歩足を踏み入れれば、高層からの都心の眺めと、デンマークのデザイナーユニット「スペース・コペンハーゲン」が手がけたナチュラルでエレガントな空間に高揚感を覚えます。
木と石をテーマにしたエレガントな北欧系インテリア。
こちらの店を率いる北村啓太シェフは、パリの店でミシュラン1つ星を5年連続で獲得し、2023年帰国。その料理は食材の香りに満ち溢れ、どこか自然を感じさせます。
それもそのはず、帰国後に食材の産地を巡り、いちばん心惹かれたのが「森」。料理の師匠に「森に入れ」といわれ、初めて歩いた原始の森に、自分の料理のベースを見つけたのだとか。
明石鯛のカルパッチョと根セロリ。帆立貝のひもからとっただしのソース、シブレットオイル、根セロリのピュレ。
日本人の原点である米もフレンチに取り入れて。香ばしく炒めたポロねぎと黒米、蒸し焼きにしたかきに米のブイヨンをかけ、リゾット風に仕上げる。
「富士山麓の森で出合った野生の山椒や薬草、木々の実。森の食材を通して、知られざる日本の自然の姿を伝えたいと心躍りました」。
森に育つカキドオシを練り込んだピタパンに、鴨つくねをはさんだ「森の香るピタ」。野生の山椒の葉、ビャクシン、コノテガシワの実と。
シグネチャーとして作り続ける一品が「森の香るピタ」。森の木々の爽やかな香りが満載です。オープンキッチンのライブ感と、印象的な皿の数々。2024年を締めくくる至福のディナーにふさわしい一軒です。
アポテオーズ住所:東京都港区虎ノ門2-6-2 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー49階 TOKYO NODE
TEL:03(6811)2573
営業時間:18時~19時30分(LO)
定休日:日曜・月曜
※要予約 個室1室 コース2万5000円~
(次回へ続く。
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