睡眠を科学する 質の高い睡眠こそ長生きの鍵! 第7回 世界中の睡眠研究から、睡眠と深刻な病気との関係が明らかになっています。毎日きちんと眠り、心と体をリセットすることで、年齢に関係なく最高のコンディションを保つことができ、それは健康長寿にもつながります。
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体内時計を整える
起床時の習慣や食事など日常生活を工夫する
ヒトのサーカディアンリズムは25時間周期です。そのため放置すると睡眠時間が後ろにずれていきます。「体内時計を整えるためには目覚めたら太陽光を浴びて脳に朝が来たことを知らせ、体内時計をリセットすることが大切です」(日本睡眠学会指導医 医療法人RESM理事長の白濱龍太郎先生)。
また、体内時計の働きに深くかかわるセロトニンとメラトニンがきちんと分泌されるように生活を工夫することも必要です。「特にメラトニンは40歳を過ぎると急速に減少し、それを補う対策が欠かせません。実は毎日の食事でもメラトニンの分泌を増やすことができるのです」
朝食にみそ汁を飲んで、睡眠ホルモンの分泌を高める
メラトニンの原料であるセロトニンの原料になるのが、トリプトファンという必須アミノ酸です。この栄養素は、魚類、肉類、乳製品、大豆製品などに豊富に含まれています。メラトニンの分泌を高めるには“朝みそ汁”がおすすめです。
快眠メニュー焼き魚を主菜に、野菜、卵、海藻、豆類などの副菜、みそ汁の和食はトリプトファンが豊富で快眠メニューとして最強。
快眠に役立つ栄養素を積極的に摂取する
トリプトファン以外にも快眠に役立つ栄養素がわかっています。最近、注目されているGABAは心身をリラックスさせて不眠を改善します。また、グリシンには深部体温を下げる働きがあります。毎日の食事に取り入れてみましょう。
快眠に役立つ栄養素
睡眠ミニコラム
白濱先生が提案! 睡眠にいい栄養素を一気に摂れる「ぐっすりスープ」
[作り方]
(1)トマト(カットトマト缶1/2缶)を耐熱容器に入れてふんわりとラップをかけ、電子レンジで2分加熱する。
(2)蒸し大豆100グラムをポリ袋などに入れてつぶす。
(3)(1)と(2)、みそ(90グラム)、粉チーズ、酢(各大さじ1)を混ぜ合わせる。
(4)(3)を10等分(1個約40グラム)に分け、製氷皿に入れて凍らせる。使う分だけ凍ったまま鍋へ。
(次回へ続く。)
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