テーブル、灯り、リビングルーム......クリスマスのモチーフを随所に取り入れて
ダイニングへとつながるリビングルームの出入り口。魔除けにもなり幸運を呼ぶとされるスワッグをイメージした照明のアレンジは、アーティフィシャルの松と宿り木で作られたもの。ピアノの上の「ジャン・バルボリオ」社のアイアンのキャンドルスタンドにも、針葉樹の緑や実ものがあしらわれている。
「クリスマスのためだけに作られた遊び心溢れる品々をデコレーションに使うのも楽しみの一つです」と甘露寺さん。ツリーの足もとにはキュートなツリースカートやプレゼントを入れたクリスマスストッキングを。テーブルにもクリスマスモチーフをちりばめます。
ノスタルジックな雰囲気の「マッケンジーチャイルズ」のツリースカートの上に、お互いに用意し合ったプレゼントを置いて。ツリー柄のクリスマスストッキングにもどこか懐かしさが漂う。
そして、聖夜に欠かせないのが“灯り”。西の海へと日が傾き始めると、甘露寺さんはキャンドルを灯しました。
「キャンドルは家の中を照らすお星さまのような存在。教会で祈りを捧げるボーティブキャンドルのように、その火を見ていると家族の健康や幸せを願う気持ちになって心が落ち着くの」。
スワッグを思わせる飾りを下げたブラケットライトも点けて。暗くなるにつれて灯りの存在は際立ち、光が織りなす美しい陰影とぬくもりで聖夜を過ごす空間に趣をもたらします。
〔富士山と夕焼けに見守られながら日は暮れゆき聖夜を迎える〕松の木々に囲まれたテラスには風に強い大きな屋外用のキャンドルを灯し、りんごジュースにスパイスとレモンを加えて煮た温かいアップルサイダーを用意してくつろぎの場に。夫や孫、娘たちの笑顔に囲まれながら、黄昏時を過ごす。
その頃、テラスから笑い声が聞こえてきました。皆さんでキャンドルを囲み、夕景を楽しんでいるようです。
「ここから眺める刻一刻と表情を変えてゆく自然の景色には、いつも感動を覚えます」。温かな飲みものを手に、甘露寺さんもその輪に入っていきました。
渡る風や波の音、海や空の色、富士山の麗姿をともに味わい、感動を分かち合う家族で集うことで紡がれる幸せな時間が、今年も忘れ得ぬクリスマスの思い出として刻まれていきます。
(次回へ続く。
この特集の記事一覧はこちらから>>)