新世代の鍼灸師に訊く 第13回(2)鍼灸院は「未病を予防する」ことから「病気を改善する」ことまで守備範囲が広く、身近な健康アドバイザーとしてもっと活用したい医療施設の一つです。
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城内孝介先生(東洋医学研究センター 早稲田はりきゅう院)
東洋医学研究センター 早稲田はりきゅう院 院長 城内孝介(しろうち・こうすけ)先生 1980年、静岡県生まれ。柔道整復師として活動する中で鍼灸の威力に感動し、鍼灸師の道へ。鍼灸専門学校在学中から中医学治療の第一線で活躍する鎌田剛先生、九鍼の第一人者である石原克己先生に師事。卒業後はWHO上海国際鍼灸養成センター指導教官だった呉澤森先生の治療院で研鑽を積む。訪問鍼灸を中心に臨床に従事した後、2024年1月に開業。
経絡を活用して筋膜をリリース。顔や後頭部の緊張を緩める
「強いストレスを受けると、気づかないうちに歯を食いしばり、顔や後頭部に強い緊張が起こります。経穴と経絡を使って筋膜をリリースし、緊張を緩めましょう」と城内先生。
また、おなかを温めることで、ストレスをコントロールして気持ちを安定させる働きがあるセロトニンの分泌がよくなります。ドライヤー灸なら手軽に行えるのでおすすめです。
頭・顔の緊張を緩める「ツボ押し筋膜リリース」
●攅竹・上天柱ライン 顎をやや上向きにして、左手の親指で「攅竹(眉毛の内側のくぼんでいる場所)」を押しながら、同側の後頭部にある「上天柱(髪の生え際あたりで後頭部の下端)」を右手の親指で突き上げるように押していると後頭部の緊張が緩んでくる。反対側も同様に行う。
●下関・風池ライン 右手の3本指で下関(下顎骨のくぼみ)を押しながら、同側の後頭部にある風池(うなじの筋肉の外側でへこんでいる場所)を左手の3本指で押していると顔の緊張が緩んでくる。反対側も同様に行う。
おなかの調子を整える「ドライヤー灸」
横になり、ドライヤーを20~30センチ離した位置から腹部に向けてLOWの風力で10~30秒間熱を当てる。深部まで熱を感じたら、次の位置に移動し、同じことを繰り返す(ドライヤーを当てる位置と順番はイラスト参照)。
ドライヤーで温める位置と順番 診療案内
東京都豊島区高田1-26-6
TEL:080-9204-5371 予約制
診療時間/月曜・水曜・金曜 9時30分~20時、土曜9時~20時
休診日/火曜・木曜・日曜
診療費/初診料2200円、鍼代1100円、片面鍼灸 4400円、全身(両面)鍼灸6600円
https://www.shirouchi-tyuui-shinkyu.com/・
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