手足が異常に冷える人によいスパイスがシナモン。寒さを散らし、経絡を温めて流れをよくしてくれます。薬膳では、シナモンは粉末とスティックでは効く場所が変わり、上半身を温めたいときは粉末、下半身を温めたいときはスティックがより効果的とされます。たとえば、脚が冷えるなら紅茶にシナモンスティックを入れてとるのがおすすめです。
中華料理、ピクルス、チャイなどによく使われ、独特な風味をもつスパイス・八角(はっかく)には、お腹を温める、胃を整える、寒さを散らす、痛みを止める、気の巡りをよくするなどの効能があります。
一年で最も寒さが厳しいこの時季、スパイスを上手に取り入れて冷え対策を。
久保奈穂実(くぼ・なおみ)
国際中医薬膳管理師。漢方アドバイザー。ハードな生活で身体のバランスを崩した際に漢方薬に助けられた自身の経験から興味を持ち、中医学と薬膳を学ぶ。現在、成城漢方たまりで年間約2000人の漢方相談・薬膳講師を行っている。著書に『1日ひとつ、疲れが消える おいしい漢方365』『おいしい漢方365 いたわりスープとごほうびドリンク』(ともに世界文化社刊)。SNSで発信するやさしい養生知識や、簡単薬膳レシピも大好評。X:@naominkubo /Instagram:@naomin_yakuzen※この記事は、久保奈穂実『おいしい漢方365 いたわりスープとごほうびドリンク』を再構成しています。