2025年、輝くひとのきもの正月 新年号の名物企画「きもの正月」特集をバージョンアップでお届けします。十二支の中でも繁栄を象徴し、才能と運勢に恵まれるといわれる「巳」年生まれの皆さんに加え、2025年にさらなる活躍が期待される素敵なお二人が、個性あふれる華やかな着物姿で登場です。お仕事にかける思いや、今年の抱負、新たな挑戦を伺いました。
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小林聡美さん
新春を代表する吉祥文様・梅を描いたきものをまとい、「今回のような機会をいただき、高揚した気分でカメラの前に立てました」とお話しくださった小林聡美さん。
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小林聡美さんの着物姿をフォトギャラリーで見る>>小林さんに選んだのは、花の丸の訪問着。満開の紅梅、紅白梅の蕾などを詰めた丸を飛ばした大人の可愛らしさを感じる一着。若松色の伊達衿に、吉祥文様を織り出した金の帯で初春の装いに。きもの・帯/創作京呉服 多かはし 帯揚げ/和小物さくら 帯締め/道明
「還暦を迎えたらあとは余生。ご褒美をもらったと思って楽しみたい」
30代から40代前半にかけて、きものを好きな時期があったものの、「着なくなってしまいました。着る場面の縛りを自分で勝手に決めていたのかもしれません。でも、日本文化の継承だと考えると、大人の責任として着る機会を増やしたほうがいいのかなと。2025年はもう少し着たいです」。
2025年に還暦を迎える小林さんは、「人生ひと巡りの任務は終えることができた」と、ならではの言葉で60年を表現。“任務” とは、「いただいた生を全うして、無事に60年を終えられたという意味ですね。あとはもう余生として、より自由に、ご褒美をもらったと思って、楽しんでいきたいなと思っています」。
仕事に対しても「今まで以上に気負わずに楽しんで取り組めたら」と言う小林さんは、自身の事務所を設立。結果、「作品がお客様の元に届けられるまでの過程にも触れるようになり、責任感や楽しみ方が新しくなって。どんな仕事も学びの現場になりました」。
俳優業は「体が丈夫でないと始まらない」と小林さん。普段は、「一日に食べたものをお弁当みたいに頭の中で並べてみて、足りないものがあったら摂ったり、満腹になりすぎないようにしたり。いろいろなものを適度に食べて、よく寝るのも大事です」
最も幸せを感じるのは「無事に家に帰ってきたとき、そして猫に挨拶するとき」だそう。「健康で、小さな幸せに感謝しながら毎日を積み重ねていきたいと思います」とこの先に思いを馳せました。
小林聡美(こばやし・さとみ)1965年東京都生まれ。1982年、『転校生』でスクリーンデビュー。主な出演作にドラマ『やっぱり猫が好き』、映画『かもめ食堂』『ツユクサ』など。2024年はエッセイ『茶柱の立つところ』(文藝春秋)、ドラマ『団地のふたり』が話題に。2025年放送、『連続ドラマW ゴールドサンセット』(WOWOW)に出演予定。
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