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佐々木蔵之介さんが旅する、神々坐す日本の聖地「よみがえりの聖地」熊野へ

2024.12.19

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〔特集〕神々の気配を感じる 聖地・開運の地へ 聖地神の臨在を感じさせる場、神に祈りを捧げる場は、常に霊験あらたか。新しい一年が生まれる正月を機に、心新たに神々のもとを訪ね、深い感謝と祈りを捧げることで開運を祈願します。前回の記事はこちら>>

・特集「聖地・開運の地へ」の記事一覧はこちらから>>

神々ゆかりのパワースポットで開運祈願
神々坐す日本の聖地へ

神々が降り立ち、坐した特別な場所であり、長い歴史のなかで人々の信仰を集め続け、大切に守られてきた聖地。あらたまの年、今なお神々の存在が感じられるゆかりの地で、開運を祈願しましょう。


〔訪れる人〕
佐々木蔵之介さん(ささき・くらのすけ)
1968年京都府生まれ。神戸大学在学中に劇団「惑星ピスタチオ」旗揚げに参加。舞台、映画、ドラマで活躍。日本アカデミー賞優秀主演男優賞受賞ほか受賞多数。佐々木蔵之介ファンサイト「TRANSIT」会員限定コンテンツ配信。

熊野
よみがえりの聖地

ジャケット65万7800円 パンツ12万9800円/ともにロロ・ピアーナ(ロロ・ピアーナ ジャパン)

ジャケット65万7800円 パンツ12万9800円/ともにロロ・ピアーナ(ロロ・ピアーナ ジャパン)

いにしえの面影残る熊野古道 大門坂

熊野本宮大社、熊野那智大社、熊野速玉大社と那智山青岸渡寺の熊野三山への参詣道として、平安時代に開かれた熊野古道。中世の面影を色濃く残すのが、樹齢800年以上の老杉に囲まれた大門坂。

全長約600メートル、高低差約100メートルの苔むした石畳の坂を上ると、熊野那智大社、那智御瀧へと至る。神々が坐す神聖な場所であり、かつ先祖の魂が宿る浄土の地とみなされてきた熊野に詣でることは、黄泉の国から帰る、すなわち生まれ変わること。これが「よみがえり」の聖地と呼ばれる所以である。

熊野古道 大門坂
住所:和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山 語り部(熊野・那智ガイドの会)
TEL:0735(52)5311(那智勝浦町 観光案内所)

自然を崇拝する熊野信仰の中心
那智御瀧(なちのおたき)── 飛瀧神社(ひろうじんじゃ)【和歌山県東牟婁郡】

御瀧を間近で拝める御瀧拝所舞台にて。「いったん水の流れを見つめると、目が離せなくなります。ずっとそばにいたくなりますね」と佐々木さん。

雨天のなか、圧倒的な水量で轟々(ごうごう)と流れ落ちる那智御瀧を前にした佐々木蔵之介さん。今回、初めて熊野を訪れました。

鳥居越しに望む御瀧。

鳥居越しに望む御瀧。

飛瀧神社参詣道にある「光ヶ峯遥拝石」。熊野の神々が降臨した光ヶ峯に通じるとされ、1回なでると心願成就、

飛瀧神社参詣道にある「光ヶ峯遥拝石」。熊野の神々が降臨した光ヶ峯に通じるとされ、1回なでると心願成就、2回なでると厄除けに。

「熊野古道の大門坂では、杉の老木の間から差す柔らかい光にありがたさを感じ、優しく、温かい気持ちになりました。那智御瀧では、一変して力強い生命力に圧倒され、おのずと手を合わせたくなります。熊野は、自然の息吹がはっきり感じられ、自分が“生かされている”という感覚を与えてくれる場所ですね」

大己貴神(おおなむちのかみ)が現世に現れたご神体として、御瀧そのものが祀られている。正式参拝も御瀧の前で行われる。

大己貴神(おおなむちのかみ)が現世に現れたご神体として、御瀧そのものが祀られている。正式参拝も御瀧の前で行われる。

幅約13メートルの銚子口にかかる注連縄(しめなわ)は、神職により一年に2度かけ替えられる。

幅約13メートルの銚子口にかかる注連縄(しめなわ)は、神職により一年に2度かけ替えられる。

那智御瀧は、紀元前662年、神日本磐余彦命(かむやまといわれひこのみこと)がご東征の際に光り輝く山を見て進んだ先に御瀧を発見し、現世に現われた大己貴神(おおなむちのかみ)のご神体としたことが起源といわれ、今も、熊野那智大社別宮の飛瀧神社のご神体として祀られています。原始の自然崇拝から連なる熊野信仰の中心的存在です。

飛瀧神社(熊野那智大社別宮)
住所:和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山1
TEL:0735(55)0321
御瀧拝所舞台参入料:大人300円
24時間開門(授与所は7時30分~16時30分)

平安貴族の参詣の足跡を辿る
川の熊野古道──熊野川

御船島(熊野速玉大社)

御船島(熊野速玉大社)
島全体が、約1キロ下流の対岸にある熊野速玉大社の社地。緑がこんもりとした楕円形の島が熊野川上流に浮かんでいる。

熊野本宮大社から熊野速玉大社へ

かつて上皇や貴族たちは、熊野本宮大社に参詣したあと、舟で熊野川を下り、熊野速玉大社へ向かったといわれる。

「厳しく険しい熊野詣での行程の中で、唯一のんびりできたところかもしれませんね」(佐々木さん)。

毎年10月の「御船祭(みふねまつり)」では御輿を乗せた神幸船(しんこうせん)の船渡御(ふなとぎょ)が行われ、9隻の早船による競漕とともに、御船島を時計回りに3周する神事が奉納される。

写真の佐々木さんはそれを特別に体験し、御船島を周回しているところ。通常の舟下りは左から右へと逆方向に進行する。

熊野川川舟センター
住所:和歌山県新宮市熊野川町田長54-8
TEL:0735(44)0987
営業時間:9時~17時

(次回へ続く。この特集の記事一覧はこちらから>>

この記事の掲載号

『家庭画報』2025年01月号

家庭画報 2025年01月号

撮影/小林廉宜 取材・文/安藤菜穂子 スタイリング/勝見宜人〈Koa Hole inc.〉 ヘア&メイク/髙橋幸一〈Nestation〉 協力/和歌山県観光連盟 ●特集内の表記、ふりがなは各神社、著者の指定に準じます

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