静謐の空間でお茶を一服。心も体も整える滞在を
築250年の古民家に流れる静謐で穏やかな時間を、さりげなくもこまやかなもてなしが彩る。
京都・大原にひっそりと顔をのぞかせる茅葺き屋根。建仁寺垣から続く茅門をくぐれば、野趣ある庭に古民家や数寄屋建築の茶室が寄り添うように立っています。かつては豪農の住まいや茶懐石をふるまう料亭として賑わいを見せた築250年の古民家が、一日一組の宿「はちかん」としてリニューアルされたのは2023年春のこと。
おくどさんや囲炉裏、床の間の造作、欄間など歴史を重ねた母屋の造りや建具などはそのまま残す一方、かつての離れを宿泊棟として快適に過ごせるようラグジュアリーに改装。本格スパや檜風呂も設け、五感すべてがくつろげる空間となりました。
・「はちかん」の館内見取り図はこちら→→
「はちかん」専属の出張料理人・高橋利治さんは京都の老舗料亭などで腕をふるったベテラン。囲炉裏やおくどさん(竈かまど)などを生かした、築250年の古民家だからこそのもてなしも嬉しい。
みずみずしい大原野菜や京都自慢の高級食材がふんだんに登場する、夕食の懐石料理より。冬の献立から「亀岡牛ヒレ肉の炭火焼」(手前)、「蕪 ふぐ白子 芹 白味噌あん」。骨董から現代作家まで揃う器も見どころ。
滞在中は自由気ままに。気が向いた折にマッサージを受けたり、サウナで整ったり、縁側でうたた寝したり。時間に追われず、静かな大原で過ごしていると鈍っていた感性がゆっくりと甦っていくようです。地元野菜のみずみずしさや囲炉裏の炭の音や香りも、心身が研ぎ澄まされたからこそひときわ沁み込むというもの。
宿泊棟である離れ2階のメインベッドルーム。桜や紅葉の木々の向こうに大原の里山が。リビングにはミニキッチンもあり、長期ステイも可能。
古代ローマの温熱浴を現代に応用したスチームサウナ・テルマリウムは、体の芯からじんわりと温まる。ドライサウナもあり、水風呂はテラスに。
テラスの壺湯からは北山の姿も見られる。
旅立ちの前には、お茶室で「はちかん」流のお点前を。究極のマインドフルネス体験で、清雅な滞在を締めくくります。
京で名を馳せた茶人が手がけたとされる、数寄屋建築の茶室「如春」では、茶道家によるお点前のおもてなしが堪能できる。
はちかん
鯖街道から少し入った一角にある「はちかん」。
京都市左京区大原戸寺町108
電話 075(744)0997(平日10時〜17時30分)
URL:
https://hachikan.jp/[基本料金]1泊1室80万円~「はちかん大原オールインクルーシブプラン」1日1組1邸貸し切り・1泊2日(サービス料込み)2名利用で100万円〜(*5名以上は問い合わせを)。プランには出張料理人による夕食と朝食、「はちかんSPA」でのご希望タイプのリラクセーションマッサージ、茶事体験などが含まれる。3日前までに要予約。
京都・中京区にはシンプルシティ&コンフォートをテーマとしたカジュアルホテルも誕生。京都の暮らしを五感で楽しめます。
HACHIKAN INN
京都市中京区小川通三条上ル西堂町490-1
電話 075(585)2728<