京都・大原にひっそりと顔をのぞかせる茅葺き屋根。建仁寺垣から続く茅門をくぐれば、野趣ある庭に古民家や数寄屋建築の茶室が寄り添うように立っています。かつては豪農の住まいや茶懐石をふるまう料亭として賑わいを見せた築250年の古民家が、一日一組の宿「はちかん」としてリニューアルされたのは2023年春のこと。
おくどさんや囲炉裏、床の間の造作、欄間など歴史を重ねた母屋の造りや建具などはそのまま残す一方、かつての離れを宿泊棟として快適に過ごせるようラグジュアリーに改装。本格スパや檜風呂も設け、五感すべてがくつろげる空間となりました。
滞在中は自由気ままに。気が向いた折にマッサージを受けたり、サウナで整ったり、縁側でうたた寝したり。時間に追われず、静かな大原で過ごしていると鈍っていた感性がゆっくりと甦っていくようです。地元野菜のみずみずしさや囲炉裏の炭の音や香りも、心身が研ぎ澄まされたからこそひときわ沁み込むというもの。
旅立ちの前には、お茶室で「はちかん」流のお点前を。究極のマインドフルネス体験で、清雅な滞在を締めくくります。
京都市左京区大原戸寺町108
電話 075(744)0997(平日10時〜17時30分)
URL:https://hachikan.jp/
[基本料金]1泊1室80万円~「はちかん大原オールインクルーシブプラン」1日1組1邸貸し切り・1泊2日(サービス料込み)2名利用で100万円〜(*5名以上は問い合わせを)。プランには出張料理人による夕食と朝食、「はちかんSPA」でのご希望タイプのリラクセーションマッサージ、茶事体験などが含まれる。3日前までに要予約。
撮影/大泉省吾 取材・文/露木朋子 ※料金は2024年12月10日現在の税込み価格です。料金には別途サービス料、宿泊税、入湯税が生じる場合があります。また、掲載しました料理は状況により食材や盛りつけに変更が生じる場合があります。予めご了承ください。