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「花粉症」を根本改善!鍼灸で、免疫バランスを整えるアプローチを。横澤あゆみ先生(アミカ鍼灸院)

2025.01.22

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新世代の鍼灸師に訊く 第14回(1)鍼灸院は「未病を予防する」ことから「病気を改善する」ことまで守備範囲が広く、身近な健康アドバイザーとしてもっと活用したい医療施設の一つです。前回の記事はこちら>>

更年期から起こりやすいトラブルの予防法・解決法「花粉症」

横澤あゆみ先生(アミカ鍼灸院)

アミカ鍼灸院 院長 横澤あゆみ(よこざわ・あゆみ)先生 1974年、東京都生まれ。大学卒業後、システムエンジニアとして企業に勤務。28歳のとき鍼灸師を目指す。鍼灸専門学校で5年間学び、資格取得後は不妊治療専門の鍼灸院で経験を積む。その後、豪華客船の専属鍼灸師として7年間、世界中を回りながら人種や文化が異なる患者さんに施術する。2020年、渋谷区で開業し、23年6月に現在地に移転。

アミカ鍼灸院 院長 横澤あゆみ(よこざわ・あゆみ)先生 1974年、東京都生まれ。大学卒業後、システムエンジニアとして企業に勤務。28歳のとき鍼灸師を目指す。鍼灸専門学校で5年間学び、資格取得後は不妊治療専門の鍼灸院で経験を積む。その後、豪華客船の専属鍼灸師として7年間、世界中を回りながら人種や文化が異なる患者さんに施術する。2020年、渋谷区で開業し、23年6月に現在地に移転。

対症療法ではなく、根本から治療するために免疫のバランスを調整し、体質改善に取り組む

アミカ鍼灸院院長の横澤あゆみ先生は鍼灸専門学校に在籍していたとき、鍼灸の面白さに目覚めました。生まれつきアトピー性皮膚炎を患っていた横澤先生自身が患者となり、同級生たちとともに鍼灸治療や食生活の改善などに取り組みました。すると、西洋医学だけではコントロールできなかった症状がとても落ち着いてきたのです。

「体をケアすることに興味があって選んだ道でしたが、そこで初めて“鍼灸は効く”という実感を得られた貴重な体験となりました」。以来、流派を問わず、効果があると感じた手技・手法を探究し、自分なりにアレンジしながら、慢性の痛み、婦人科疾患、不眠、疲労など、さまざまな不調の治療に取り入れています。

ストレス緩和と自律神経の調整で免疫機能のバランスを整える

花粉症はスギやヒノキなどの植物の花粉が原因となり、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどを引き起こす病気です。「これらの症状は免疫アレルギー反応といわれるもので、免疫機能がバランスを崩して暴走している状態にあります。諸症状がつらいときは対症療法的な施術も行いますが、花粉症を根本から治すうえで最初に免疫機能のバランスを整えることが肝心です。それは東洋医学(鍼灸)が得意とするアプローチでもあります」。具体的にはストレスを緩和し、自律神経を調整することが免疫機能のバランスを整えることにつながるといいます。

「ストレスを緩和するには副交感神経を優位にすることが重要ですが、花粉症の人の背中(特に首や肩)を触るとガチガチに緊張していることが多いです。自律神経は脊髄からも出ているため、背中が緊張していると交感神経と副交感神経を切り替えるスイッチがうまく働かなくなると考えられています。そこで、鍼灸で背中の緊張を緩めることを行います」


細めの鍼と「筒灸」と呼ばれる灸で背中の緊張を緩める。

細めの鍼と「筒灸」と呼ばれる灸で背中の緊張を緩める。

筒灸で温めている間、全身が冷えないようにタオルで保温する。

筒灸で温めている間、全身が冷えないようにタオルで保温する。

東洋医学的に診断すると花粉症の人は上半身に熱がこもるタイプが多く、鼻水やくしゃみに加え、頭痛、のぼせ、肩こりなどの不調を抱えやすい一方で、下半身は冷えやすいのが特徴です。「上半身と下半身のバランスをとるうえで、また冷えにより体温が低くなることで血流や免疫機能の働きが悪くなるため、冷え対策も欠かせません」。冷えている足に灸をしたり、鍼やマッサージで刺激してふくらはぎの緊張を緩めたりする方法で冷えの改善を図るほか、希望があればよもぎ蒸しで全身を温めることもあります。

よもぎ蒸し よもぎ蒸しは、ポットで煎じたよもぎの蒸気を下半身の粘膜に直接当てて内側から温める温浴法。麻マントを着て専用の椅子に座って行う。二人同時に施術できるお得なペアチケットあり。

よもぎ蒸しは、ポットで煎じたよもぎの蒸気を下半身の粘膜に直接当てて内側から温める温浴法。麻マントを着て専用の椅子に座って行う。二人同時に施術できるお得なペアチケットあり。

体質改善を目指して食事・排泄・睡眠など生活アドバイスも行う

さらに全身へのアプローチとしてもう一つ重視しているのが、胃腸の調子を整えることです。

胃腸の調子を整えるためにおなかに鍼と筒灸を行い、鼻づまりがひどいときは小鼻脇のツボ「迎香(げいこう)」に鍼を打つことも。

胃腸の調子を整えるためにおなかに鍼と筒灸を行い、鼻づまりがひどいときは小鼻脇のツボ「迎香(げいこう)」に鍼を打つことも。

「人は食事・睡眠・運動の3つの要素をバランスよく整えることで、健康を維持できます。胃腸の弱い人には、体質改善も視野に入れた鍼灸治療を積極的に行っています」。

この一環として食事に対するアドバイスにも熱心で、免疫機能のバランスを整える観点からビタミンA(レバー、うなぎ、にんじん、モロヘイヤ、ほうれん草など)とビタミンD(いわし、鮭、さんま、きのこ類など)をしっかりとることをすすめます。また、症状を引き起こす炎症作用との関係からいえば、摂取する油の種類に注意する必要があるそうです。

「アマニ油に多く含まれるオメガ3脂肪酸には炎症を抑えてくれる働きがあります。この油は熱に弱いため、ドレッシング代わりにサラダにかけたり、飲み物に混ぜたりして摂取するのがよいでしょう。炒め物などの調理には炎症作用に影響のないオリーブ油が安心です」。

このような生活アドバイスは、排泄や睡眠など日常全体に及ぶこともしばしばです。「患者さんたちが花粉症を含め、日々の困った症状について何でも気軽に相談できるかかりつけ的な存在になることを目指し、これからも一人一人に向き合うことを大切に鍼灸治療を提供していきたいと思っています」。

診療案内

東京都杉並区善福寺4-3-20
TEL:03(6313)2022
完全予約制
診療時間/10時~20時
休診日/不定休(HPを確認)
診療費/初診料 2200円、鍼灸治療 7700円、美容鍼灸 7700円~、黄土よもぎ蒸し 4950円(ペア割 7700円)アミカ式ドライヘッドスパ 7700円 ほか
※原則女性限定。男性は紹介のみ
https://acu.amicastudio.com/

アミカ鍼灸院
※次回へ続く。

・連載「新世代の鍼灸師に訊く」の記事一覧はこちら>>>

この記事の掲載号

『家庭画報』2025年02月号

家庭画報 2025年02月号

撮影/本誌・大見謝星斗 取材・文/渡辺千鶴

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