〔連載〕タサン志麻の田舎暮らし・冬 静かな里山を舞台に始まった、タサン志麻さん一家5人の古民家暮らし。豊かな自然や、旬の食材をふんだんに使ったレシピとともに、志麻さんの視点でお届けします。
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志麻さん流 おうちで楽しむ冬ジビエ
東京ではレストランで食べるものだったジビエも、ここでは罠にかかったタイミングで分けていただくことがあり、自宅で料理するようになりました。新鮮で臭みが少ないとはいえ、持ち味でもある野生的なくせはあるので、定番の赤ワインソースやスパイスを用います。
「扱いは牛肉とそんなに変わりませんが、筋を取ったり、あくをすくったり、しっかり焼きつけるなどの工程を少し丁寧にすると臭みがやわらぎ、おいしく食べられます」。
鹿肉のポワレ 赤ワインソース
表面を強火でさっと焼き、余熱で火を入れて柔らかく仕上げます。濃厚な赤ワインソースを少しつけながら、鹿肉ならではのおいしさを堪能してください。
材料(2~3人分)・鹿肉(ヒレ肉や背肉) 270グラム
・塩、こしょう 各適量
・サラダ油 大さじ1
■ 赤ワインソース・A【玉ねぎ(みじん切り) 1/4個分、タイム 2~3枝、りんご酢 50ml、塩・こしょう 各適量】
・赤ワイン 300ml
・B【水 30ml、はちみつ 大さじ1、醬油 小さじ1/2、塩 ひとつまみ】
・バター 20グラム
・マーシュ 適量
・紫玉ねぎ(薄切り) 適量
・塩、こしょう、オリーブ油、白ワインビネガー 各適量
作り方(1)小鍋にAを入れて中火にかけ、水分がなくなるまで煮詰める。赤ワインを加えて1/3量になるまで煮詰め、ざるでこす。スプーンをざるに押しつけて絞る。
(2)鍋に戻し入れてBを加え、ひと煮立ちさせて味をみて赤ワインの濃厚なうまみ、塩味、酸味をしっかり感じたら、軽く沸いた状態でバターを加えて溶かし混ぜ(下写真)、とろりとさせる。
(3)鹿肉は筋を取り除き、塩・こしょうを全面にしっかりふる。フライパンにサラダ油を入れて強火にかけて熱し、鹿肉の側面から焼き始める。両側面に焼き色がついたら残りの面も全体に焼き色をつける。金串を刺して下唇に5秒ほどあてて温かければ、アルミ箔に包んで4~5分余熱で火を入れる。
(4)ボウルに塩・こしょう、オリーブ油、白ワインビネガーを合わせて混ぜ、マーシュと紫玉ねぎを加えてあえる。
(5)(3)を一口大の斜め切りにして器に盛り、(4)を添えて(2)を肉にかけないようにたらす。
「畑の先生」としてお世話になっているご近所の畑で、マーシュやかぶを収穫。引っ越し先で農業をはじめたロマンさんは、教わりながら日々畑作りに励む。