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ビタミンDの新知見。うつ病など、感情のコントロールにも関与する

2025.04.09

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体と脳を整える ビタミンDの新知見 第3回 ビタミンといえば、まず「C」が浮かぶ方が多いと思いますが、「D」にももっと、注目してみませんか。体と脳にマルチに働き、健やかに快適に日々を過ごす助けとなる、注目度が高まっている栄養素です。前回の記事はこちら>>

うつ病など、感情のコントロールにも関与

お話を伺った方/みぞぐちクリニック 院長 溝口 徹先生

ビタミンやミネラルなどの栄養素を最適に取り入れることで、病気の予防や治療を行うオーソモレキュラー療法専門のクリニックを2003年に開設。『【最新版】「脳の栄養不足」が老化を早める! 60歳からの「老けない体」に変わる食習慣』(青春出版社)ほか著書多数。


「うつ症状など脳のトラブルは、脳の炎症が関係しているのではないかと近年いわれてきています。ビタミンDは脳に炎症を起こすものを入れないようにバリアを張っている、血液脳関門の細胞と細胞の間をきっちり埋めるたんぱくを作る指令を出しているため、欠乏すると脳に炎症が起こりやすくなることがわかってきました」(溝口先生)

片頭痛を起こりにくくすることにも期待

ビタミンD不足と片頭痛の関係は注目されていて、いくつか関連性を示しているデータはありますが、直接的な関係はまだ解明されていないようです。

「可能性として、脳の炎症を抑える効果があるので、片頭痛の緩和にも効果があるのではないかと考えられています」(溝口先生)

認知症予防でも、注目を集めている

高齢者で血中ビタミンD濃度が高い人は、そうでない人よりも認知機能が高い、認知症を発症している患者さんの血中ビタミンD濃度は低い傾向にある、というデータがあり、研究が進んでいます。

「ビタミンDは、血液脳関門の細胞と細胞の間から、脳に炎症を起こす物質をブロックしていると考えられます」(溝口先生)


(次回へ続く。)

この記事の掲載号

『家庭画報』2025年04月号

家庭画報 2025年04月号

撮影/本誌・大見謝星斗(静物) スタイリング/阿部美恵 取材・文/河村美枝

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