テーブルクロスは、20年程前に購入したというお気に入りの一枚。バター入れに使っているのはエルメスの「プティ・アッシュ」で見つけたもの。ミャンマーの銀器には白いカメリアを1輪生けた。Tips4
黒を効かせたシックなブレックファストテーブル
春が訪れ暖かくなってくると、多美保さんはテーブルセッティングにも“爽やかさ”を加えます。卓上に敷かれているのは、職人の手作業によるプリント技術で名高いフランスのリネンブランド「ボーヴィレ」のクロス。
「春になると、草花が描かれたテーブルクロスを使いたくなります。このクロスはヤシの葉や花柄がモノトーンでプリントされていて、爽やかに使えるんです」。
クロスの上のアイテムを見てみると、シャープなデザインの黒いエッグスタンド、黒い線で模様が描かれた「エルメス」製のディナープレートや「ジノリ」のカップ&ソーサーなど、遠目にも黒がアクセントになっていることが分かります。
「コーディネートは、近くで見ているばかりではなく、ある程度でき上がったら一歩引いて離れて見てみることも大切」と、多美保さん。シックでモダンな朝食コーディネートです。
「アトリエジュンコ」で見つけたエッグスタンドは、細長い台の3か所にマグネットが入っていて立つ仕組み。1皿にサラダもパンも載せられる大きさがあるディナープレートは、朝食にも便利。すっと立つデザインがスタイリッシュな、ライヨールのバターナイフ。柄は水牛の角で作られている。Tips5
斬新な発想がコーディネートに抜け感を作る
金の縁取りがある磁器のディナープレートや、カップ&ソーサーといったクラシックな食器を使っていながらも、コーディネート全体が重くならないのは“立っている”2つのアイテムが、程よい抜け感を作っているから。
「このバターナイフを見つけたとき、“カトラリーを立たせる”という発想がすごいと思ったんです。エッグスタンドも磁石で立つ仕組みになっていて、不思議な感じがします。こういった斬新な発想から作られたアイテムを加えると、全体がモダンになるんです」
独創性のある小さなテーブルアイテムが、カジュアル・リュクスな世界観を作る鍵になっていました。