2008年公開の映画『ホームレス中学生』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。コミカルな演技からシリアスな演技まで幅広くこなす。――前回に続いて、主人公のロナンを演じる小池さん。父を貴族に殺害され、パリに出て革命に身を投じる農夫ロナンの魅力を、どんなところに感じますか?
「熱くて人間味のあるところは、わかりやすい魅力の一つだと思います。真っ直ぐで単純で、感情的になって仲間とぶつかってしまったりするので、演じていて忙しいですね(笑)。しかも、本当にずっと突っ走っている役なので、むちゃくちゃハードではあるんですが(笑)、低い身分にあった農民が、みんなの中心に立って引っ張っていくという、物語の主人公感がすごく強い魅力的なキャラクターだなと感じています」
――楽曲も多彩かつ鮮烈で、どれも耳に残ります。
「そうですね。高いキーの曲も多いので、大変といえば大変なんですけど、僕も歌っていて楽しいです。力強い曲も多いですし、アメリカやイギリスのミュージカルの音楽とはまた違う、フレンチ・ロック・ミュージカル独特の雰囲気があって」
――再演で、こうしてみたいと思っていることは何かありますか?
「台本自体はほぼ一緒なのですが、2年前と今回では、読んだ印象から違っていたので、前回とは違うロナンに自然となっていくんじゃないかなと思っています。それはたぶん、他のメンバーも同じで、稽古場にいると“この2年の間に、みんなも色々な経験をして頑張ってきたんだろうな”と感じるんですよ。キャスト一人ひとりの熱量や歌のパワーが増しているし、革命軍もみんないい顔つきをしている。アンサンブルの皆さんのポテンシャルの高さにも、改めて驚いています」