テーブルコーディネーターやインテリアスタイリストとして『家庭画報』のページを彩ってきた横瀬多美保さん。あらゆるものに美を見いだし、独自の感性でリュクスな空間を創造し続けてきました。そして今、しっくりくるのは上質でありながらもくつろぎ感のあるスタイル、といいます。“生活の中に、美が息づく”そんな日々の暮らしに豊かさを添える素敵なアイディアを巡ります。
LESSON25
家の中でお花見を。今流、花盆栽の楽しみ
桜の名所を訪れてお花見をするのも風流なものですが、喧騒を離れてお部屋の中で“プライベートな桜木”を愛でるのもまた一興。
桜を楽しむことをテーマにしたティータイムのコーディネートを拝見します。
くっきりとした縁取りと素材感が、畳を思わせるテーブルセンターは「アルマーニ カーザ」のもの。丸テーブルを床の間に見立てて、デコレーションした。Tips1
花もの盆栽で、桜をインテリアデコレーションに
近年、日本の伝統文化として世界的にも注目されている盆栽。人気の高まりとともに、専門店だけでなくフラワーショップなどでも見かけるようになってきました。
2月の初め、横瀬多美保さんが百貨店の催事で偶然出会ったのは、1本の枝垂れ桜の盆栽です。
「最初に見たときには、小さな固く締まった蕾がついているだけの状態だったんです。一見枝だけのようだった木が、立派に花を咲かせていることに感動を覚えます。とても愛おしい気持ちになりますね」。
花をつけた桜の盆栽を、リビングの丸テーブルの上に飾ってデコレーションの主役に。
古くから花二十日ともいわれていますが、花を待つ頃から、花盛り、名残の花まで、毎日移りゆく姿を楽しみます。