節子の“なんでこうなっちゃうの”というところがいとおしい
撮影中は監督と、自身が演じる節子に関して「しょっちゅう話して、いかに節子像を切り込んでいくかを楽しんでいました」。そうしてできていった節子。寺島さんは、どんな女性ととらえていたのでしょう。
「自分の内に閉じこもったままいい年齢になって、仕事もそつなくでき……はしなくて。いてもいいけど、いなくてもいいやみたいな存在。節子のどうしようもないところは、外に害を与えるというところ。黙ってて内にこもって誰とも関わらないほうが彼女なりに守られているのに、やることがアクティブなんですよね。そのバランスを崩しちゃって、彼女の持ってる潜在的なお節介な部分が、なんでこうなっちゃうのってことになるんです。そこがいとおしいなと思うんですけどね」
そんな節子が、姪の美花(忽那汐里)に頼まれて受講した英会話教室で、アメリカ人講師のジョン(ジョシュ・ハートネット)に出会って……。「けっこうデフォルメされてますけど、ふとした瞬間に人生が変わることって実際にあると思うんですよね」
ジョンに恋をする節子。ジョンを演じたジョシュ・ハートネットには、恋させるだけの「説得力がありますよね」と寺島さんはいう。