【作り方】
1:仔羊背肉は身の厚い部分を中心に塩、胡椒をする。
2:グリル板を熱し、油は引かずに1を並べる。盛り付けのときに、食べるのが右利きの人なら、骨が右側にくるように盛ってあると、ナイフとフォークで身と骨を切り分けやすいので、その面を下にして焼き始める。
3:油を引かなくても、徐々に脂が溶け出してくる。焼き色がついたら裏返し、脂身の部分を軽く押さえる。グリル板の溝は浅いので、あまりぎゅうぎゅう押すと、出てきた脂に接してしまうため、やりすぎないこと。途中、脂が溜まったら捨てる。
4:そのまま肉を90度ずらして、網目の焼き色をつける。肉の表面が少し膨らんできたら、火が通ってきた合図。角度を変えずに裏返す。盛り付けで上になる側を最後に焼くことで、テーブルで香りが立つように。肉の表面が盛り上がって香りが出てきたら取り出し、休ませずにすぐサーブする。
5:付け合わせを作る。いんげんと細いごぼうをオリーブオイルでシンプルにソテーする。
6:ソースを作る。鍋で香味野菜を炒めたところへ、香ばしく焼いた仔羊のスジと白ワインヴィネガー、白ワインを入れてしっかり煮詰め、フォン ド ヴォー、トマトペースト、タイム、ローリエなどを加えて軽く煮詰めて漉し、味を調える。この仔羊のジュに、ピストゥ(バジルとオリーブオイルのペースト)と、セルフィーユ、シブレット、エストラゴンを加える。
7:仕上げに、皿にいんげんとごぼうのソテーを盛り、仔羊をのせてソースをかける。仔羊は骨が右側にくるように盛りつけると、食べる時にナイフとフォークを入れやすい。
代々著名なシェフを輩出してきた老舗フレンチ「銀座レカン」。本書は6代目料理長・高良康之氏(2017年9月から料理長は渡邉幸司氏)による「基本のフレンチ」のレシピブックです。素材も身近なシンプルなものを用いながら、伝統に培われたフレンチの基礎をひと皿ひと皿、丁寧に作り、味付けのコツやテクニックの極意を語ります。工程写真も多数。誌上スーパーシェフレッスンという一冊でまさに保存版。
高良康之(著)
定価:本体1,800円+税