私が訪ねた年のコテージガーデンは、サーモンピンク〜ピンク、そしてダークな紫へと、美しいグラデーションが描かれ、その華やかさ、愛らしさに感動! 写真/横田秀樹愛らしいコテージガーデンはノスタルジックな魅力がある
イングリッシュガーデンには、ペレニアルガーデン、ハーブガーデン、ローンガーデン(芝生の庭)など、いくつものスタイルがありますが、なかでもイギリス人にこよなく愛されているのが、コテージガーデンです。
コテージとは農民が住む茅葺き屋根の小さな家のこと。その家の前に広がる庭には、生活に必要な野菜やハーブが植えられていましたが、徐々に花が増え、現在では田舎家によく似合うナチュラルガーデンスタイルとして捉えられています。
生まれたての緑の中で、ボリューム感のある八重咲きチューリップの白がひときわ美しく映える。写真/横田秀樹花遊庭のコテージガーデンは、茅葺き屋根ではないものの長い歴史を感じさせるすてきな田舎家の前に広がります。
緩いカーブを描く園路添いの植栽。このエリアは白と黄色がメインの色使い。その先は黄色からオレンジ系へのエリアに自然につながる。写真/横田秀樹カーブを描く小道添いの花壇には、前年の11月に植え付けた球根類がしっかりと育って花を咲かせ、その足元にはビオラやデージー、リナリアなどの一年草が程よい密度で植えられています。
園路添いのピンク& ブルーのエリアは本当にエレガント。群れ咲くビオラが羨ましいほどのボリューム感。冬の間の管理のよさを実感。写真/横田秀樹テーマカラーはピンクのことが多いのですが、年によってチューリップも足元の草花も品種が変わっているので、いつ訪ねても新鮮な印象が楽しめ、花色合わせ、花合わせのよきお手本になります。
ナチュラルガーデンを囲む園路添いは、黄色&オレンジ系、ピンク&紫系と色分けされ、まる色彩パレットのような美しさ。
ホワイト&グリーンのみずみずしい植栽や、レッド&ブラック系のモダンな植栽などもあり、自分の好みの花色を探しながらの庭歩きが楽しめます。とくに春の庭の楽しさは格別で、歩みもいつもより軽快になりますよ。