テーブルコーディネーターやインテリアスタイリストとして『家庭画報』のページを彩ってきた横瀬多美保さん。あらゆるものに美を見いだし、独自の感性でリュクスな空間を創造し続けてきました。そして今、しっくりくるのは上質でありながらもくつろぎ感のあるスタイル、といいます。“生活の中に、美が息づく”そんな日々の暮らしに豊かさを添える素敵なアイディアを巡ります。
LESSON27
さっと片づいてインテリアに調和する箱もの収納術
年を重ねてゆくと、どうしても“モノ”は増えてゆきます。
テーブルコーディネーターであり、インテリアスタイリストでもある横瀬多美保さんは、所有している“モノ”の数は人一倍多くあります。
しかしながら、いつ訪れても家の中はすっきりと片づいた状態。どのような収納の秘訣があるのかを探りました。
「イヴ ドローム」の手付きの籠に、「トミタテキスタイル」で見つけたイギリス製のツイード生地を板に貼り、蓋をカスタムメイドした。Tips1
大きな籠に蓋をつけて、万能収納スペースに
「昔からバスケットが大好きで、これまで和洋を問わずにさまざまな籠を集めました。もちろん、中に“モノ”を収納していたのですが、ある時、はたと気がついたんです。いくら籠の中に入れても、中身が見える状態ではインテリアとして美しくないと」。
そこで、横瀬多美保さんは蓋を誂えることを思いつきました。
寝室の片隅に置かれている大型バスケットは、もともとは革の持ち手がついただけのデザインでした。これに、両面に布を貼った木の板でオリジナルの蓋を製作。
「いわば“とりあえず箱”なんです。中が蓋で隠せるので、急な来客時などにとりあえずさっと片づけたい“モノ”を入れられるようなりました。普段は空の状態にしています」。