14歳で骨肉腫が見つかって以来、林 祐樹さんは数度の手術などの治療を経て快復、現在は診療放射線技師として働いています。第2回は、つらい治療中に前向きになれたきっかけ、米国で野球観戦をしたい、診療放射線技師になりたいという夢を実現した経緯を紹介します。
第2回(前編)はこちら>>堺市立総合医療センター 放射線技術科
林 祐樹(はやし・ゆうき)さん 31歳
1987年大阪府堺市生まれ。
2001年14歳(中学3年生)のときに左上腕骨骨肉腫と診断され入院。
翌年、左大腿骨にも新しく骨肉腫が見つかり、再度入院して治療を受ける。
08年大阪物療専門学校(現・大阪物療大学)を卒業し、診療放射線技師の資格を取得。
同年、堺市市役所に入職し保健所勤務を経て、09年に市立堺病院(現・地方独立行政法人 堺市立病院機構 堺市立総合医療センター)に異動。放射線技術科に勤務。
胃がん検診専門技師(日本消化器がん検診学会)、X線CT認定技師(日本X線CT専門技師認定機構)。
12年からメイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン関西支部のボランティア活動を始める。
林 祐樹さん がん治療の経過(2)
2001年10月 左肩の痛みで受診。骨肉腫とわかる体育の時間に左肩を痛め、近所の整形外科で診察を受けたところ、専門医を紹介され、骨肉腫であることを告げられる。
2001年11月 入院して治療を開始ステージⅡBと診断される。抗がん剤の治療後、手術とリハビリテーションを行い、約10か月入院する。院内で高校受験し、合格する。
2002年12月 新しく左大腿骨に腫瘍が見つかる退院後の最初の診察で、左大腿骨に骨肉腫が見つかる。約10か月入院して抗がん剤治療と手術を受ける。高校卒業後に診療放射線技師を目指し、大阪物療専門学校に入学する。
2005年6月 人工骨頭置換手術を受ける松葉杖の影響もあって肩に負担がかかり、上腕骨頭が傷んだため、人工骨頭に置換する手術を受ける。
2008年4月 堺市市役所に入職診療放射線技師の資格を取り、堺市市役所に入職。保健所勤務を経て、市立堺病院(現・地方独立行政法人堺市立病院機構 堺市立総合医療センター)の放射線技術科に異動。
2017年3月 人工骨頭をはずす手術を受ける残してあった骨が吸収されて穿孔の危険性があり、人工骨頭をはずして肩甲骨の一部を移す手術を受ける。
2017月8月 左肩をケガする骨肉腫の治療後10年以上が経ち、再発の可能性はほぼないとみなされる。半年に一度の経過観察を続ける中、旅行先で左肩を負傷。2018年1月に入院して手術を受ける。
※2018年2月現在の情報です。