男性が書いて撮ったとは思えない、リアルな女性の心情を描く
吉田羊さんの初単独主演映画『ラブ×ドック』。この作品には、“初”がもう一つ。放送作家の鈴木おさむさんの初監督作でもあるのです。もとは、大人の恋愛を描いたショートドラマの総まとめになるような映画の脚本オファーだったそうですが、「2時間で成立させようとするとなかなかうまくいかなくて。それで、恋愛の医者を置いて、主人公の女性がいろいろな経験をする話にしたいって言って書いていったら、もうこれは『ラブ×ドック』っていう映画にしたほうがいいんじゃないかっていう話になったんです」。
「これまで、脚本を書いたあとに監督が決まるパターンが多かったんです。『ラブ×ドック』を誰にお願いしようかとなったときに、脚本に書いたイメージどおりにするには、自分で撮るのが一番だなと思って、監督をやらせていただくことになりました」
そうして、男性が書いて撮ったとは思えない、大人の女性の気持ちがリアルに表現されていて、「どうしてそんなに女性の気持ちがわかるんですか!?って、羊さんにもすごく言われました」という映画が完成しました。