2)ポーラの新知見!
メラノサイトは本来、移動をしている。しかし、ストレスや加齢により停滞し、シミ、くすみの要因に
紫外線などのダメージを受けると、メラノサイトの中でメラニンがつくられて放出され、そのメラニンが肌表面に現れ、シミやくすみを引き起こします。今までの美白研究は、メラノサイトの中でメラニンをつくらせない、渡さない、そしてメラニンをいかに早く排出するか、という細胞内の働きに焦点をあてていました。
しかし今回「ポーラ」は、引いた視点でメラノサイトを研究することで、新たな事実を解明。
「メラノサイトは肌に異変があったときは移動しますが、通常は移動しないとされていました。でも今回の研究で、メラノサイトは本来“移動している状態”であることを発見。メラノサイトが移動することで、肌全体に適切な量のメラニンが分配され、シミや色むらのない肌を保てていたのです」とポーラ研究所 フロンティアリサーチセンター 研究員 黒住元紀さん。
また、「メラノサイトABRという遺伝子が、メラノサイトの移動を抑制することを発見。この遺伝子はストレスや加齢により、発現量が増加します。そして、メラノサイトの移動を停滞、密集させ、メラノサイト一つあたりのメラニン生産量を増加させてしまいます」。
年齢を重ねるほどシミやくすみが気になるのは、メラノサイトの移動の停滞も要因に!? この肌色は、ストレスが原因の一つになっているのかもしれません。
■メラノサイトは移動していた!?
ポーラ研究所調べ本来、メラノサイトは表皮のいちばん下の基底層に沿って、ゆっくり移動している。メラノサイトが移動している状態なら、表皮全体に適切な量のメラニンが分配される。
ポーラ研究所調べシミ部位にはメラノサイトが停滞、密集し、その数は正常な肌の約4倍に。さらに、1細胞あたりのメラニン産生量は約1.5倍増、正常部位に比べメラニンの量は約6倍に。