3)ロート製薬の新知見!
肌色を左右する2つの遺伝子に着目! この遺伝子の発現を抑えることで、肌はもっと明るくなる!?
美容クリニックでの光治療は、顔全体のシミ、そばかすを改善するだけでなく、肌の再生や透明感を叶えてくれる、と幅広い世代に人気の施術です。シミや毛穴などの肌悩みを解消するため、一度は経験したことがある人も多いのではないでしょうか?
「光治療の一つ、IPL(フォトフェイシャル)は、波長幅の広い光を顔全体に照射することで、シミやそばかす、くすみを改善して、透明感を出す施術です。このように、IPL治療には美白効果があることは知られていますが、そのメカニズムはほとんどわかっていませんでした。
そこで『ロート製薬』は、『アオハルクリニック』と共同研究を行い、光治療のメカニズムを解明。そして、この知見を生かした化粧品開発を進めています」とロート製薬 基礎研究開発部 再生機能グループリーダー 須田一真さん。
「IPLを照射した肌はターンオーバーが促進され、透明感がアップします。それだけでなく、肌色を左右する二つの遺伝子、OCA2とSLC45A2の発現を抑えることを発見したのです。
さらに、この2つの遺伝子の研究を進めていくと、シミやくすみの原因となるメラニン生成をコントロールすることもわかってきました。人種によって肌の色は異なり、私たち日本人の中でも色白の人、色黒の人がいますが、その差はこの2つの遺伝子が鍵を握っているのです」と須田さん。
この2つの遺伝子の出現を抑えることができれば、今より白く、明るい肌になれる可能性がある!?
ただし、50代以降になると、シミの数や大きさは一気に増えていきますから、毎日の美白ケアが何より大切です。
■白肌遺伝子が肌色をコントロールしていた
OCA2とSLC45A2、この2つの遺伝子は、メラニン合成にかかわるチロシナーゼの活性をコントロールし、肌色を左右することがわかってきた。
■50代からシミスコアは加速!
シミの数も面積も、50代から右肩上がりに急上昇!また、老化したケラチノサイトでは、メラニン量の取り込み量が7.4倍にもなるという結果も!?
撮影/小林廉宜 取材・文/寺田奈巳
『家庭画報』2018年6月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。