【問題】
目上の方への手紙に「助かります」を用いることは失礼ですか？
何かでお世話になる際、「手伝っていただき助かります」とお礼の言葉として「助かる」を用いることがあります。
ただし、このような表現を目上の方に対してすることは好ましくありません。なぜなら、自分を主にしている表現だからです。
目上の方に対する場合は、「お力添えいただけましたら、幸甚に存じます」「お手数をおかけいたしますが、○○をお願いできますでしょうか」「○○様のお力添えにより無事終えることができました」などと伝えましょう。
さて、「幸甚に存じます」とともに「幸いに思います」という表現も耳にしますが、気をつけなければならないのは、「幸い」という表現は書き手本人にとって望ましくありがたい、つまり、相手に望みを叶えていただければ嬉しいという意味を強調してしまう恐れがあるため、目上の方には好ましくない表現ともいわれます。
したがって、目上の方には「幸甚に存じます」のほうが好ましいです。
相手の方の立場や自分との関係性などを考慮して、誤解のないように言葉を選びましょう。
【答え】○
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写真／PIXTA 文／小笠原敬承斎（小笠原流礼法宗家）
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