“東京喜劇”を標榜する人気の男7人衆「熱海五郎一座」が、5年目となる新橋演舞場公演を開催。今回はゲストに小林幸子さんを迎え、新橋演舞場初のビッグバンドの生演奏とともに、笑い満載のエンターテインメントなステージを繰り広げます。座長の三宅裕司さん、メンバーの小倉久寛さん、東 貴博さんが語る、その魅力とは?
――今回の舞台は、引退した演歌の大物歌手(小林さん)が、パトロンの政治家(渡辺正行さん)とのバカンスで乗り込む豪華客船。そこに、大物歌手と因縁のあるバンドマスター(三宅さん)や、秘密や思惑を抱えた人々が乗り合わせ……という物語になるそうですね。
三宅裕司さん(以下、敬称略): 「今回のゲストは小林幸子さん、僕がやってるビッグバンドも出る。さて、どうしよう?と思いながら、作家が前に何本か書いてきたシノプシスを読み返したら、豪華客船の話があったんですよ。豪華客船なら専属のビッグバンドやシンガーがいてもおかしくないし、色々な人を乗せられる。これだ!と思いまして」
小倉久寛さん(以下、敬称略): 「小林さんは以前、青山劇場でやった伊東四朗一座・熱海五郎一座の合同公演(2009年)にもゲスト出演してくださったんですよ。あのときのギャグ、すごかったなあ。『おもいで酒』の前奏が流れるんだけど、小林さんは歌わなくて、(ラサール)石井ちゃんが『歌わないのかー!』って、つっこみを入れる。なんて豪華なギャグなんだ!と思いましたよ」
三宅 :「幸子さんがゲストだと、そういうことができるんだよね。前奏を聴いただけで誰もが小林さんのヒット曲だとわかるから、お客さんは絶対に歌うと思い込むという」
東 貴博さん(以下、敬称略): 「幸子さんといえば、NHK紅白歌合戦での豪華な装置……っていうことで、ものすごくデカいセットもつくったんですよね」
三宅: 「そう。巨大な幸子人形。あれが劇場の深い奈落からせり上がってくるにつれて、徐々に変わっていくお客さんの表情、たまらなかったなあ」
小倉 :「すごい反応だった。みんな本当に驚いた顔をしていて。幸子さんご本人は嬉しそうだったなあ。高いところが大好きなんだって」
東 :「あの巨大なセットに負けない華があるから、すごいですよ」
三宅: 「さて、今回はどうなるか? 幸子さんにはジャズを歌ってもらおうと思っているので、そこも含めて楽しみにしてほしいですね」