前身となった「伊東四朗一座」旗揚げから、すでに14年。取材も和気藹々と楽しい雰囲気のまま終了。 ――東京の喜劇“軽演劇”を上演しよう、東京のお笑いを継承しようということで、2004年に伊東四朗さんを座長に「伊東四朗一座」を旗揚げ。その後、スケジュールの都合で伊東さんが参加できない公演を“伊東ではなく熱海、四朗ではなく五郎”ということで「熱海五郎一座」と名づけた三宅さん。そんな三宅さんが思われる東京喜劇の定義はどんなものでしょう?
三宅: 「まず、音楽やダンスのレベルが高く、そことのギャップでバカをやって笑わせる。ポリシーは“豪華なセットにセコいギャグ”。こんなつまらないギャグのために、こんなすごいセットをつくったの!?というのがカッコイイと思うので。あとは、しつこくない、サラッとしたギャグ。3回やれば、もっと笑いがとれるのに、あえて2回でやめておく。それを続けることで、お客さんをどんどん引っ張っていくという」
東: 「いわゆる“コテコテ”じゃないってことですよね」
三宅 :「そう。つっこみはしつこくせず、一発で落としてサッと次に行く。そこをリーダーみたいに引っ張ろうものなら、すぐにぶった切らないといけない(笑)」
小倉: 「やっぱり何かにつけて出てくるなあ、リーダーは(笑)」
三宅: 「まあ、それも一つの役割分担だから(笑)。それぞれがお互いの立ち位置や話の流れをどこへ持っていけば誰が生きるかがわかっているから、みんなそこへ追い込んでいくしね(笑)」
――そこまで笑いにこだわるのはなぜでしょう?
三宅: 「1度、1400人の大爆笑の中心にいてごらんなさいよ。もう、やめられないですから(笑)。しかも、お客さんも幸せなわけだから、これ以上に気持ちのいいものはないですよ」
東: 「本当にそうですよね。自分達も楽しいし、お客さんも笑顔になって。以前、三宅さんが『幸せじゃないと、できない笑いがあるよ』って言ってたじゃないですか。色々な幸せがにじみ出ればいいなと思ってます」
三宅: 「笑いはその場で結果がわかるからね。それでまたこだわりたくなるんだよ。悲劇は心で泣いている場合もあるからわからないけど、お客さんの笑い声が舞台上まで聞こえれば、僕らも幸せを感じるし、修正もしていける。これに勝るものはないですよ。恥ずかしいのは、明らかに笑わそうとしているのに、笑いが返ってこないとき。だから、リーダーはすごいと思う(笑)」
東 :「あのハートの強さ、僕、尊敬してますもん。目指してはいませんけど(笑)」
三宅: 「とりあえず俺は、この間、伊東四朗さんとコントライブをやった後だけに、今回の小倉と俺のシーンに関しては、それを超えるものにしなきゃと思ってるよ」
小倉: 「えーっ、そのハードルは高すぎますよ~」
東: 「僕は毎回、前説を担当しているので(深沢さん出演の回は深沢さんが担当)、時事ネタに使えそうな笑えることを、5月の半ばくらいに誰かやらかさないかなと思ってます(笑)」
三宅: 「とにかく、今までで最高のエンターテインメントをつくりたいよね。ビッグバンドの生演奏が入るから、エンターテインメントのレベルとしては、かなり高くなるし。もちろん、それに頼って笑いがおろそかにならないように、ビッグバンドを超える笑いもつくらないとね。そうすれば、おのずと最高のものになるんじゃないかな」
熱海五郎一座/Atamigoroichiza
三宅裕司/Yuji Miyake
俳優、タレント
1951年、東京都出身。1979年、「劇団スーパー・エキセントリック・シアター」を創立。現在もその座長を務める。俳優、ラジオ番組のパーソナリティ、バラエティ番組の司会など、幅広く活躍。ドラム、ギター、ピアノ、三味線など楽器演奏も得意で、2007年には今回の舞台に出演するビッグバンド「三宅裕司 & Light Joke Jazz Orchestra」を結成している。
小倉久寛/Hisahiro Ogura
俳優、ナレーター
1954年、三重県出身。「劇団スーパー・エキセントリック・シアター」の創立からのメンバー。俳優のほか、声優として吹き替えやナレーションでも活躍。BSジャパン『まさはる君が行く!ポチたまペット大集合』、テレビ朝日『イチから住~前略、移住しました~』で、ナレーションを担当している。
東 貴博/Takahiro Azuma
コメディアン、タレント
1969年、東京都出身。1994年に「欽塾」で知り合った深沢邦之とお笑いコンビ「Take2」を結成。バラエティ番組を中心に活躍するほか、2009年には演劇ユニット「東貴博プロデュース FIRE HIP'S」を旗揚げし、作・演出を手がけている。また2015年にはコメディアンの亡父・東 八郎が晩年主宰したお笑い養成所「笑塾」を再開した。
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