脈診とメディカルボディトリートメントは大切な治療技術
具体的には不調の訴えをていねいに聴き取る問診から始めます。
このクリニックでは、臨床気療法士®が実践するエネルギー療法(気療法)によって、“うつ”や“がん”が改善される例も数多いのですが、私自身、長年にわたりこの療法を学んできた経験から、問診と、脈拍から気の流れを感知する脈診を通じて、気のレベルで患者さまに共鳴し、心身の不調を読み取ることが可能になりました。
例えば、母親も祖父母もがんで亡くなったという女性が、自分もがんになるのではないかと不安になり、うつ的な症状に悩んで来院されました。インターネットなどで検索し、めまいがすれば脳腫瘍、胃が痛むのは胃がんかしらと、すべてをがんと結びつけてしまうとか。
彼女の強い不安感が私にも体感できましたので“思考を止めるセルフケア”をお教えし、リラックスした状態で不要な気をデトックスする、臨床気療法士®によるメディカルボディトリートメントを受けていただくうちに、不安や恐れが解消されてきました。
セルフケアと療法士による施術が、不要な気を排除し、血液やリンパの流れをスムーズにしたことで、治る力が高まったと推測できます。やがて、「もしもがんと診断されても、冷静に対処できるような気がします」と話してくれるようになりました。
これは一例ですが、どんな病気にも意識の力がかかわっていることを、診療の折々に実感する日々を過ごしています。
思考を止め、気の循環をよくするセルフケア
不安などが脳裏から離れなくなったときに行うと、滞った気がスムーズに巡り、生命エネルギーが活性化して、治る力が高まります。
感情に振り回されずに、自分の内面や身の回りに起こる出来事を、いつの間にか冷静に観察できるようになります。どんな不調にも有効な万能の健康法ともいえます。
セルフケアのやり方
両手の人差し指を目の前に立て、ツーといいながら、右の指先を右目で、左の指先を左目で見つつ、眼球は動かさず、手を左右に開く。
「指先をゆっくり水平に開く」、「ツーと声を出す」、「右目は右手指先を、左目は左手指先を追う」。この3つの動作を同時に行うことが重要。
(2)に続く>> Information
ネクストクリニック
東京都中野区中央5–4–22 JHV中野ビル2階
取材・文/宇津木理恵子 撮影/八田政玄
「家庭画報」2018年6月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。