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難治性の皮膚病「乾癬(かんせん)」の治療に、患者と二人三脚で取り組む専門外来

2018.06.08

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積極的に生物学的製剤を使うことで、難治性乾癬もコントロールが可能に


同様に、一般皮膚科ではなかなか受けられないのが生物学的製剤による治療です。免疫を調節する物質であるサイトカインが過剰に産生されることで皮膚や関節の症状が引き起こされると考えられており、生物学的製剤はその働きを抑えて症状を改善させることを狙います。

「この薬剤により乾癬治療はガラリと変わりました。積極的に治療ができるようになり、重症者もようやく普通の生活を取り戻せるようになったのです」と生物学的製剤の臨床試験にも携わってきた大久保先生は高く評価します。

この薬剤による治療は、

1.従来の治療を行っても皮膚症状が全身の10パーセント以上ある
2.爪や頭皮を含め難治性の病変がある
3.関節の痛みや腫れがある
4.副作用がひどく内服薬が使えない
5.今の治療効果に満足できない
…といったことなどに悩まされている中等度以上の人に対して検討されます。

なお、生物学的製剤による治療が受けられる施設は日本皮膚科学会が認めた施設に限定されています(参考情報参照)。

「免疫の異常が原因なので完治させることは難しいものの、治療の選択肢が増えた今、乾癬はコントロールできる病気になりつつあります。新薬も次々に開発されていますし、決してあきらめることはありません。医師や看護師とよくコミュニケーションを図り、希望を持って治療に取り組んでほしいと思います」と大久保先生はアドバイスしています。
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