ゲストが喜ぶ、おもてなしの基本
レディ・フィオーナに、おもてなしの際の気配りの基本を伺ってみました。
「ゆっくりと、くつろげるように。到着時の紅茶、お部屋には庭の花、清潔なベッド、ふんだんなお湯、美味な食事など、ゲスト中心に時が回るよう心がけます」。
さらに、会話の秘訣として「自分の子供の自慢やペットのおしつけはタブー」とも教えてくださいました。
コーチハウスで贅沢なお茶の時間を満喫する観光客の様子。
さて、ハイクレア城では4月の復活祭以降、夏季の公開日には昔馬車小屋だったコーチハウスと呼ばれる建物の2階で、一般の観光客にもアフタヌーンティーをサーブしています。
ただし、公開日のチケットを購入した人のみが対象で、前もってアフタヌーンティーの予約を入れる必要があります。
お誕生日のお祝いをハイクレアのアフタヌーンティーで祝う人も多いそうです。
瀟洒な空間で過ごす伝統的なティータイムのひとときは、思い出深いアニバーサリーとなりそうです。
価格は一人30ポンド。芳ばしいスコーンやサンドイッチが、現代スタイルの3段トレイで供されます。
●フィオーナ・カナーヴォン伯爵夫人/ロンドン生まれ。6人姉妹の長女。 セント・アンドリューズ大学で英語とドイツ語を専攻、ロンドンで国際会計士として働く。1999年カナーヴォン伯爵と結婚。一人息子エドワードの母。ハイクレアのガイドブックをはじめハイクレア絡みの数々の著書をしたため、歴史家として知られる。趣味は乗馬、読書。オフィシャル・サイトは
https://www.ladycarnarvon.com/ 山形優子フットマン/Yuko Yamagata-footman
フリーライター
上智大学文学部社会学科卒業。カルフォルニア州立大学心理学科でヒューマニスティック・サイコロジーを専攻、修士課程修了(ロータリー財団奨学生)。新聞記者を経てフリーライターに。在英約30年。イギリス人男性と結婚、3人の娘の母。著書に『憧れのイングリッシュガーデンの暮らし』(エディシォンドゥパリ)、『なんでもアリの国イギリス なんでもダメの国ニッポン』(講談社文庫)他。