LESSON35
心に残る風景から作る紫陽花のテーブルコーディネート
おもてなしのテーブルコーディネートには季節感が大切です。
今の時期、湿度の高い空気に満ちた梅雨にこそ映える美しさを求めたいもの。
紫陽花を主役にした、しっとりと落ち着いた和の風情が漂うコーディネートを
インテリアスタイリストの横瀬多美保さんに教えていただきました。
テーブルのトップクロスは、「ピエールフレイ」の生地を「トミタ」で仕立てたもの。フランス製の生地だが、絣のような柄ゆきなので、和のコーディネートにも調和する。Tips1
雨の日の感動した景色をテーブルに再現して
コーディネートに、その人らしいオリジナリティを加味するために必要なのは“感動した経験”と、スタイリストの横瀬多美保さんは言います。
「雨は嫌いという方も多いと思いますが、雨ならではの楽しみや美しさってたくさんあるんですよね。
梅雨の季節はちょうど紫陽花のシーズン。毎年、紫陽花で有名な明月院を訪れるのですが、最高にきれいなのは雨の日なんです。
差していた水色の傘越しに見た風情溢れる景色は、とても印象深くてずっと心に残っています。今日は、その風景を表現してみました。こんなふうに、好きな景色を思い浮かべて作るコーディネートをよくしているんです」
友人たちと食事を楽しむためのリビングダイニングには、清らかなブルー&ホワイトの紫陽花をふんだんにあしらって。
テーブルには、梅雨空を思わせるグレイッシュなブルーのテーブルクロスに、絣模様のトップクロスを重ねています。
北鎌倉に佇む禅寺である明月院の雰囲気を彷彿させる、ゲストの心を落ち着かせてくれる日本的な雰囲気を纏ったコーディネートです。