紫陽花を生けた複数の色ガラスベースとキャンドルホルダーは「ハウス オブ ディオール ギンザ 」のもの。炎を覆うデザインのホルダーは、アレンジメントの近くでも安全に使える。「公長齋小菅」のプティサイズの花籠に1枝だけを挿したものを、各々の折敷の右上に置いた。Tips5
群生風だとダイナミック、1枝なら可憐な紫陽花
今日のテーブルのセンターピースは、紫陽花。
大小複数のガラスベースを、テーブルの中央を走らせるようにライン状に並べて生けました。
「紫陽花の色はブルーと白だけに絞り、フラワーベースで色を加えています。
色ガラスは、茎の部分が目立たないという利点もあるんです。
明月院で見た風景をイメージしながら、複数のガラスベースを並べて群生のように。キャンドルの火も色ガラスのホルダーをかぶせると、よりムードが出ます」
1つの大きな花器に形よく生けるのはテクニックが必要ですが、生けやすい適度なサイズの花器をいくつも並べれば、ダイナミックなアレンジメントも簡単です。
ガラスベースの代わりに、きれいな空き瓶などを利用してもよいでしょう。
一方、折敷の上には花籠に挿した1枝だけの小さなアレンジメントを。
「銘々のお花は、繊細で可愛らしい表情を引き出して。紫陽花は、生けるボリュームによって印象が大きく変わる花なんです」
【連載】インテリアスタイリスト 横瀬多美保の「カジュアル・リュクス」に暮らすテーブルコーディネーターやインテリアスタイリストとして『家庭画報』のページを彩ってきた横瀬多美保さん。あらゆるものに美を見いだし、独自の感性でリュクスな空間を創造し続けてきました。そして今、しっくりくるのは上質でありながらもくつろぎ感のあるスタイル、といいます。“生活の中に、美が息づく”そんな日々の暮らしに豊かさを添える素敵なアイディアを巡ります。
横瀬多美保/Tamiho Yokose
インテリアスタイリスト
東京都生まれ。テーブルコーディネーター、インテリアスタイリスト。テーブルコーディネーターの故クニエダヤスエ氏に師事。女性誌や料理本、百貨店のディスプレイなどのスタイリングに携わる。新旧、和洋を自在に織り交ぜた、モダンでエレガントなコーディネートに定評がある。『家庭画報』とのおつきあいは30年近く。流行や時代の変化をしなやかに受け止めながら、幸福感漂う美しい暮らしを提案し続けている。2018年4月より、コミュニティFM
「渋谷のラジオ」にて、隔週水曜日12時30分~12時55分『渋谷のテーブル』にゲスト出演中。
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『家庭画報』をはじめとする女性誌で活躍する、インテリアスタイリスト・横瀬多美保さん。ご自身の1LDKでの暮らしを1年間にわたり追った『家庭画報.com』の人気連載が、ついに一冊の本になりました。コーディネートの組み立て方、“自分らしい”空間の作り方も初公開! 今すぐ活用できる暮らしのtipsが満載です。