Cookbook_Everyday_04 August日本の土用の丑のうなぎと同じく、韓国でも夏の暑さを乗り切る体力をつけるために食べるのが、ひな鶏の中にもち米などの食材を詰めてじっくり煮込んだサムゲタン。 陰陽五行説に基づいた三伏(さんぷく)と呼ばれる日が7月中旬から8月上旬にかけて3日あり、韓国ではこの日にサムゲタンを食べる習慣があります。
鶏をまるごとじっくり煮込んだスープはもちろん、朝鮮にんじんやにんにく、なつめなども滋養強壮によいので残さず食べましょう。 鶏は食卓でおなかを横半分にはさみで切り、ミネラルたっぷりの岩塩と万能ねぎを添え、好みの量を入れていただきましょう。『妻家房』総料理長、柳 香姫さんのレシピです。
「韓国では普段からサムゲタンを食べますが、特に夏バテを防ぐために食べる習慣があります。鶏のさまざまな部位に違った栄養があるため、1人で1羽食べるんですよ。味つけは一切しませんが、食べるときに岩塩をふると、まるで味が変わったかのように、ぐっと旨みが増します。手羽の先端はあまり体によくないといわれています。口にしたとき刺さらないためにも切り落としましょう」(柳さん)。
サムゲタン 撮影:髙橋栄一
【材料 1人分】
・ひな鶏※1 1羽(内臓を出して500~600g)
・もち米※2 大さじ2~3
・朝鮮にんじん(1年もの。10g) 2本
・にんにく 2片
・なつめ 2個
・栗(生) 1個
・万能ねぎ(小口切り) 適量
・岩塩 適量
※1 韓国食材を扱うスーパーやネットで冷凍ものが購入できる。または精肉店で注文する。
※2 鶏によって入る量が変わるので、多めに準備する。余ったら、一緒に煮てもよい。