「平成29年度JOCスポーツ賞」の“年度賞 特別栄誉賞”を受賞。会場インタビューで4回転アクセルへの意欲を語った。写真/長田洋平/アフロスポーツホープ&レガシー=希望と遺産。
長野で羽生選手が滑りに込めたメッセージ
6月8日〜10日に行われた長野オリンピック・パラリンピック20周年記念事業「Heroes&Future2018 in NAGANO」には羽生選手のほか、長野五輪で銅メダルに輝いたフィリップ・キャンデロロさんや、平昌五輪の銀メダリスト・宇野昌磨選手、銅メダルのハビエル・フェルナンデス選手、世界選手権2018にて優勝したネイサン・チェン選手も登場。こちらも豪華メンバーが勢揃いしました。
羽生選手が今公演で選んだプログラムは、2016/17シーズン使用のフリースケーティング(FS)「ホープ&レガシー」。
これは、作曲家の久石譲さんが1998年に行われた長野オリンピック・パラリンピックのために作った作品です。
今回は、FSをショープログラムとして短めにアレンジ。
痛めていた右足で踏み切るループも解禁し、3連続ジャンプを含む4本のジャンプを織り交ぜて披露。右足首の怪我からの順調な回復ぶりがうかがわれました。
20年の時を経て、オリンピックの聖地・長野で羽生選手が“ホープ&レガシー(希望と遺産)”を滑った意味と意義。
“長野から未来へ〜平昌、そして東京へ〜”がこの記念事業のコンセプトとのことですが、その間に日本、そして世界で起こったさまざまな出来事を忘れずに継承し、希望を持って進んでいく……、それこそが羽生選手が滑りに込めていた願いなのではないか、と感じました。
そしてなんと! 6 月15日に神戸で行われたFaoIのオープニングで4回転トーループに挑戦。
見事に成功したという驚きのニュースが飛び込んできました。着実に順調に回復しているようで嬉しいですね。
では皆さま、また夏のアイスショーレポでお会いしましょう!
ジェフリー・バトルさん
インスタグラム※フォトギャラリーには、2016年『家庭画報』新年号「羽生結弦 氷上の奇跡2016」、2018年『家庭画報』3月号「羽生結弦 さらなる高みを目指して」特集内の特撮写真が入っています。 小松庸子/Yoko Komatsu
フリー編集者・ライター
世界文化社在籍時は「家庭画報」読み物&特別テーマ班副編集長としてフィギュアスケート特集などを担当。フリー転身後もフィギュアスケートや将棋、俳優、体操などのジャンルで、人物アプローチの特集を企画、取材している。