レインドロップ型の花器は、多美保さんが仕事でもプライベートでも頼りにしているフラワーショップ「FUGA」で見つけたもの。Tips2
レインドロップ型のガラス花器を窓辺にハンギング
「
簾に見立てたカーテンの間から望む緑は雨の日にも意外に心地よいもの」と多美保さん。
水気をいっぱい含んだ木々は、確かに普段よりも生き生きとして見えます。
そんな、潤いに満ちた美しい窓の外の風景を写し込みながらきらめいているのは、レインドロップのような形をした小さなガラスのフラワーベース。
先端がフックになっているので、リボンや紐を通してハンギングできるデザインです。
多美保さんは、カーテンレールの金具からハンギング。透明なテグスを用いることで、窓辺に浮遊しているような少し不思議めいた涼しげなデコレーションに。
細長形、丸みを帯びた形、少しずつ異なる形のレインドロップに、一輪ずつブルーの紫陽花を生けました。
「時間帯によって外の光があたると、きらりときらめいて、それもまたきれいなんです。梅雨時期の紫陽花は水揚げが悪いので、茎を短く切ると比較的花持ちが良いみたい。ゆらゆら吊るされた可愛らしい姿に癒されます」
すっくと伸び上がるグラスはシマガマ。ガラスベースも縦のラインが表現されているデザインを選んだ。ライト全体を覆っているので、一見すると草の中から何かが光っているかのように見える。グラスの間から漏れるペンダントライトの光が、趣のある陰影を作り出す。Tips3
グラスと照明を一体化させて陰影を演出
気温や湿度が高くなり、涼やかさを演出したいシーズンにおすすめしたい花材の一つがグラス類。
フラワーアレンジメントの脇役的な存在と思われがちですが、あしらい方を工夫してみると思いがけない効果が生まれます。
リビングダイニングに置かれた丸テーブルを照らすペンダントライト。
多美保さんは、その真下にガラスベースを置き、グラスでライトを囲むように覆います。
すると驚くことに、グラスによって漏れ出る光が変化し壁に美しい影が描き出されました。
「陰影を味わうために、あえて他の照明は落とし気味に。夜はもちろんですが、ほの暗い雨の日なら昼間でも、いつもと違う雰囲気を楽しめます」と多美保さん。
雨天だからこそのムーディーな趣を演出できる、花材と照明を一体化させるアイディアです。