「アトリエジュンコ」で見つけたスタンドの上に、「ハウス オブ ディオール ギンザ メゾン」の樺材で縁取りされた杉のトレーを載せて、花をあしらう台を設えた。Tips4
トレースタンドを使って花あしらいの場を作る
「お部屋の中で花を飾る場所は、どうしても固定されがち。さっと出せて簡単に移動できる台があると、お客さまをお迎えする日に出入り口近くにも花を飾りたいなと思った時などに重宝します」
そんなシーンで多美保さんが愛用しているのは、アイアン製で高さや幅を調節することができるトレー用のスタンド。
直線的なデザインは和の雰囲気にも調和するので、杉のトレーや漆のお盆などを載せて使うことが多いそう。
「スタンドは、使わない時には折り畳んで収納しています。トレースタンドは、そのフレキシブルさが魅力。花台、シャンパンクーラーの台、サイドテーブルなどシーンに合わせてさまざまな用途に使えます」
トレースタンドの上に置いた坂井直樹氏作の鉄瓶に、ほんのりと青みがさした紫陽花を挿して。ダイニングに入ってすぐの場所に、ゲストのためのウェルカムフラワーを飾りました。
大きなガラスのサラダボウルは、ヨーロッパの現存するガラス工場の中で一番古い歴史を持つ、スウェーデンの「コスタボダ」製。Tips5
サラダボウルをクーラー代わりに使って
グラスを生けた丸テーブルには、早く到着したゲストのために冷たい睡蓮茶が用意されています。
「食事の前に、まずはお茶を一杯。夏場は、到着したお客さまの喉が乾いていることも多いですから」
大きなサラダボウルをクーラー代わりに。さりげなく木苺の葉をひと枝添えました。
たっぷりと氷が入ったガラス器は、目にも涼やか。爽やかな心地よさを感じてもらいたいという心が込められているのです。
【連載】インテリアスタイリスト 横瀬多美保の「カジュアル・リュクス」に暮らすテーブルコーディネーターやインテリアスタイリストとして『家庭画報』のページを彩ってきた横瀬多美保さん。あらゆるものに美を見いだし、独自の感性でリュクスな空間を創造し続けてきました。そして今、しっくりくるのは上質でありながらもくつろぎ感のあるスタイル、といいます。“生活の中に、美が息づく”そんな日々の暮らしに豊かさを添える素敵なアイディアを巡ります。
横瀬多美保/Tamiho Yokose
インテリアスタイリスト
東京都生まれ。テーブルコーディネーター、インテリアスタイリスト。テーブルコーディネーターの故クニエダヤスエ氏に師事。女性誌や料理本、百貨店のディスプレイなどのスタイリングに携わる。新旧、和洋を自在に織り交ぜた、モダンでエレガントなコーディネートに定評がある。『家庭画報』とのおつきあいは30年近く。流行や時代の変化をしなやかに受け止めながら、幸福感漂う美しい暮らしを提案し続けている。
2018年4月より、コミュニティFM「
渋谷のラジオ」にて、隔週水曜日12時30分~12時55分『渋谷のテーブル』にゲスト出演中。
『テーブルコーディネートから始まる 美しい暮らしのインテリア365日』 2019年10月2日発売!
『家庭画報』をはじめとする女性誌で活躍する、インテリアスタイリスト・横瀬多美保さん。ご自身の1LDKでの暮らしを1年間にわたり追った『家庭画報.com』の人気連載が、ついに一冊の本になりました。コーディネートの組み立て方、“自分らしい”空間の作り方も初公開! 今すぐ活用できる暮らしのtipsが満載です。