黒潮(暖流)と親潮(寒流)がぶつかる三陸沖は、世界三大漁場の一つとされ、さまざまな種類の魚が水揚げされる豊かな漁場です。
また河川の浸食によってできたリアス式海岸は、天然の良港となるとともに、山から河川を通じてミネラルが流れ込むためプランクトンが豊富で、貝類や海藻類の養殖も盛んに行われています。
宮城県女川町も三陸の豊かな海の幸に恵まれた海辺の町の一つ。そこでとれた魚介類を使って作られたのが「女川アヒージョ」です。
カラフルなイラストのパッケージが楽しい女川アヒージョは4種。左から、タイムの香りをきかせたオイルで煮込んだ「プリプリほたて」、たこをねぎ塩風味に調理した「三陸たこ」、うまみが凝縮した小粒のかきをにんにくのオイルで煮込んだ「三陸かき」、宮城の名産、ほやの香りを生かしながらトマトと煮込んだ「三陸ほや」。三陸かき900円、ほか3種は800円。アヒージョとはスペイン料理のタパス(小皿料理)の代表するもので、さまざまな食材をにんにくとオリーブオイルで煮込んだ料理のこと。
女川アヒージョには、ほや、かき、帆立、たこの4種があります。いずれも水揚げから加工までの時間が短いのが特徴で、瓶詰とはいえ食材の新鮮さが感じられます。
瓶詰の中身。上から時計回りに、プリプリほたて、三陸たこ、三陸ほや、三陸かき。その誕生の背景には東日本大震災のときのつらい経験がありました。
水産加工会社ゆえ、冷凍した魚を大量に在庫として持っていたため、被災した人たちに提供しようと準備していたのですが、震災直後では調理をすることができず、すべて廃棄処分せざるを得なかった––
だから常温でも保存できて、調理しなくてもすぐに食べられる商品を、という強い思いから生まれた商品なのです。