養生とは、老化を遅らせ、病気にならない体をつくるために重要な生活習慣を身につけること。「人生100年時代」を生き、生涯現役を目指す私たちにこそ必要な心がけです。
集中連載「生涯現役!養生術」第5回では、北里大学客員教授・伊藤 剛先生に、入浴で身体を温めながら行うストレッチ方法を教えていただきました。(
前回の「生涯現役!養生術」第4回はこちらから。)
北里大学客員教授
(東洋医学総合研究所漢方診療部・鍼灸診療部)
伊藤 剛先生背骨のゆがみが矯正されて呼吸も楽に
古今東西、目的別にさまざまな入浴法が推奨されていますが、こりや足の冷えを解消し、血流を促すための入浴法として伊藤先生がすすめるのがトータル10分間の「ストレッチ入浴」です。
湯温を40~42度に保ち、最初の5分間は首まで浸かります。この間、水圧により体の中心部の体温は一時的に下がりますが、筋肉は十分に温まるので、背中のストレッチを行います。
5分後には、すっかり温まった血液で体の内部もぽかぽかに。水圧を長くかけすぎると息が苦しくなることがあるので、体を少し起こし、浸かるのは胸の高さまでにして足指のストレッチを行いましょう。
このとき、すねを伸ばすと、胃とつながる経絡を通って胃腸の働きがよくなる効果もあります。
「長年の冷えが2週間で改善したかたもいます。血流促進効果の非常に高い入浴法です」。