筋肉と内臓が温まり、こりと冷えが改善!
ぽかぽかストレッチ入浴
1.体を斜めにして頭を湯船の縁にのせ、首までしっかりお湯に浸かり、肩と首をゆっくり温める(5分間)。
《ポイント》
首まで浸かると、水圧で体の中心に皮膚表面近くの冷たい血液が集まり、中心部の体温が低下するが、その間に筋肉が温まり、血流が改善。徐々に芯までぽかぽかに。
2.1の途中で肩と首が少し温まったら、肩と両ひじを背中側の湯船につける。胸を張るように腕を後ろに引き、左右の肩甲骨を寄せるように思いきり背筋を伸ばす。2回行う。
《ポイント》
肩甲骨を寄せながら背筋を伸ばすと背骨のゆがみが矯正されて、心臓の動きや呼吸が楽になる(肩甲骨の間にある脊椎神経は心臓に向かう交感神経とつながっている)。
3.体を垂直に起こし、湯船の中であぐらをかく(肩や胸は湯から出ていてもよい)。両手で足の甲を持ち、手のひらで足指を自分のほうにグッと折り曲げ、5秒間キープする。
《ポイント》
すねと足の指を伸ばすと筋肉が刺激されて、足先の冷えと硬さが解消する。
4.足先からパッと手を離し、20秒ほど脚を伸ばす。
※3~4を2セット行う。《ポイント》
足先を離してリラックスすると血管が拡張して、下肢からの温かい血液が循環し、体が芯から温まる。
ゆるゆるポイント
● 10分以内にはストレッチを終了し湯船から出る。
● 追い焚きをして湯温は40〜42度に保つ。(40度以下では効果が弱まり、43度以上では心臓にかかる負担が増す)。
● 体力の弱い人、心臓に持病がある人、高齢者には適さない場合がある。
伊藤 剛先生
北里大学東洋医学総合研究所で冷えの研究に従事。
東洋医学(漢方と鍼灸)と西洋医学の両面より、冷え、自律神経疾患、消化器疾患などさまざまな体の不調を研究・治療する。
度重なる怪我や病気を経て仕事に復帰し、周囲から「不死鳥」と呼ばれる。
これも自ら実践している東洋医学のおかげと語る。
撮影/Fumito Shibasaki〈Donna〉 田中 雅(伊藤先生) スタイリング/高橋尚美(静物) イラスト/石坂しづか 取材・文/浅原須美
「家庭画報」2018年7月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。