キッチンテーブルの高さを変えるのをきっかけに、台所機器類も「アスコ」のガスコンロや、「ミーレ」のオーブンレンジや食器洗浄器などに替えて、より使いやすさを追求した。Tips2
リフォームのきっかけはキッチンテーブルの高さ
キッチンをリフォームしようと考えた発端は、シンクや調理台の高さだったと多美保さんは教えてくれました。
「台所仕事は、立ち仕事。毎日のことですから、自分の身長に合った作業しやすい高さにしたいと考えました。リフォーム前のものは私には低すぎて、いつも前かがみになっている状態だったんです。10㎝高くしたことで、腰に負担がかかることなく快適に使えるようになりました」
住宅用特注オーダー家具にも定評のある
AXISに依頼し、相談を重ねて細部に至るまでデザインを決めていきました。
リフォームにかかった実際の工期は、5日間。
シンクやガス台、棚などキッチン内のパーツのほとんどを外してほぼ駆体のみの状態にし、オーダーであらかじめ製作していたキッチン家具や新たな機器類を入れました。
大理石にすると、何気なく調理台の上に置いた食材も美しく映え、食事を支度する時間も楽しくなったという。石の表面に照明が映り込み、キッチン全体の雰囲気も明るくなった。水栓金具も「グローエ」にチェンジ。Tips3
憧れの大理石に囲まれるエレガントで小さな空間
リフォームしたキッチンの中で、最も目を引くのが大理石の壁とキッチンテーブルです。
「長年スタイリストとして仕事をしている中で、撮影用の背景にするだけでエレガントで重厚感のある雰囲気を作ってくれる大理石という素材への憧れがありました。キッチンをリフォームしようと考えた時に、どうしても叶えたかったのが自然の大理石を使うこと。ですから施工会社も、大理石を使ったキッチンを得意とする会社にお願いしたんです」
多々ある種類の中から選んだのは、イタリアで産出されるアラベスカートコルキア。古くからイタリアの聖堂などでも使用されている、白にグレーのマーブル模様が入った少しクラシカルな雰囲気を持つ大理石です。
リフォーム前と比べてみると、硬質でつややかな特有の素材感と輝きにより、同じ白が基調の空間でありながらも、以前とは全く異なるラグジュアリーな雰囲気に満ちています。
「空間が限られているからこそできることってあると思うんです。リビング全体は難しくても、狭いキッチン空間ゆえ憧れていた“大理石に囲まれた空間”を実現させることができました」