養生とは、老化を遅らせ、病気にならない体をつくるために重要な生活習慣を身につけること。「人生100年時代」を生き、生涯現役を目指す私たちにこそ必要な心がけです。
集中連載「生涯現役!養生術」第5回では、北里大学客員教授・伊藤 剛先生に、寝転びながら簡単にできるストレッチ方法を教えていただきました。(
前回の「生涯現役!養生術」第5回はこちらから。)
北里大学客員教授
(東洋医学総合研究所漢方診療部・鍼灸診療部)
伊藤 剛先生硬くなった筋肉を緩め、痛みや冷えを抑えるツボ押し
ツボを押すとなぜ気持ちがいいのでしょうか。理由は主に次の3つ。硬くなった筋肉の緊張が解かれて動きがよくなる。押した指を離すときに血管拡張物質が出て、血流が勢いよく戻る。発痛物質が減って痛みが軽くなる。
寝転んでふくらはぎのツボを押せば気持ちよさも倍増(下図参照)。背中や腰のツボは、布団の上に置いた野球の軟式ボールの上に仰向きで寝て押しつけるとよいでしょう。
熱を持って腫れている、あるいは入浴中に痛みが増す部分は炎症を起こしている可能性があるので、押さないようにしましょう。
寝転びながら簡単にできる! ごろんごろんツボ押し
仰向きに寝て片方の膝を立てる。膝がしらにもう一方の脚のふくらはぎを押し当て、痛点(ツボ)を探し、約5秒間の圧迫を3、4回繰り返す。
《ポイント》
ツボを垂直に圧迫すると筋肉がほぐれて緩み、血流が改善。痛みや冷えが軽減し、筋力も回復する